2月5日(水)正午まで データ版:3800円/CD版7800円
大人がワクワクしていると、子どもは安心する
――行列を楽しむ生き方術
『いいね』より『好き』と言おう。
――つかず離れずの会話術
※「備考欄」で、ご希望をお知らせください。
(300円分のポイントバック付き)
ディズニーランドのアトラクションや人気ラーメン屋さんの長い「行列」。
「行列」と、美術館の長いアプローチやお寺の石段といった「動線」。
この2つの共通点は、何でしょうか。
「ディズニーランドにしても、根津美術館にしても、動線が長い。
お茶室にしても、外露地から内露地への動線が確保されている。
動線で心を整える。長い動線で、心をリセットできる。」
「行列」と「動線」、それはともに「心を整える時間」だったのです。
行列は気持ちを盛り上がるため、動線は気持ちを鎮めるため。
「異界」に入るためには、心の準備が必要不可欠。
「異界」に入る作法、中谷さんから教わりました。
★こんな方にお奨めです♪
□待ち時間があるとイライラする方。
□ワクワクすることがあまりない方。
□子育てで悩みがある方。
ゲスト:奈良巧さん(編集者)
今週末これをやろう、次回はこうしてみよう、明日あれをしよう。
未来に心躍らせる。それがワクワクです。
「応用をきかせる、試行錯誤する、工夫してどうなるか。
そういうアイディアを考えたり試したりする時間が面白い。」
外にワクワクを求めるのもいいのですが、それより内側からのワクワク。
日頃の「妄想」の鍛錬が、ワクワクする力になるのですね。
頼んだ物が翌日配達される。観たい映画をすぐに観られる。
昔なら、お金を貯めて購入した物を、すぐに買うことができる。
「即」というのが、時代のキーワードといえるかもしれません。
「スピーディーは、想像力の欠如につながる。
ひと呼吸おくことで、想像がふくらむ。」と中谷さん。
スピード感ある行動は大事ですが、「即」を求めるのは考えもの。
「早く早く」では、イマジネーションが豊かにならないのですね。
手相占いは、どうして当たるのか、前から不思議でした。
「手をもつと、その人の性格がわかる。
手が柔らかい人は柔軟。硬い人は保守的。
手は、外に出た脳。脳の延長線上に手相がある。」と中谷さん。
「手の内を見せる」という言葉がありますが、ひょっとしら、
「手の内」とは「頭の中」ということなのかもしれません。
知性が脳に刻まれるように、手相に人生が刻まれるのですね。
以前、勉強をしていたので、建築についてはそれなりに知識があります。
でも、今回の中谷さんのお話は、当時習わなかったことばかり。
「段差の違う石段、フェイントをかけてくる曲がり角。
お寺の伽藍配置は経典。教義を表現している。」と中谷さん。
目に入る光景を通じて、参拝する人の心に働きかけているのですね。
訪れる人の「学び」を想定した建築、これには驚かされました。
お寺を訪れたら、建物の配置に目を凝らしましょう。
建築家・丹下健三さんは、二浪して東京帝国大学建築科に入学しました。
「その2年間に、丹下健三さんは、死ぬほど映画を観た。
名曲喫茶やバーに入り浸り、友だちと語らい、哲学や文学に目覚めた。」
丹下健三さんといえば、つまずきのないエリートかと思っていました。
でも、ぜんぜんそんなことはないのです。むしろ、挫折の連続でした。
失敗一つ一つを学びにして、自分を成長させていく。
超一流の人生流儀を、丹下健三さんは教えてくれました。
ネット予約が当たり前の時代、行列に並ぶことは少なくなりました。
行列ができるのは、今やディズニーランドか人気ラーメン店くらい。
「待ち時間への免疫力が、すっかり下がってしまった。
『ラーメンごときになぜ並ぶ』と言う人もいるけれど、
並んで待っている時間こそ味わい深い時間。」と中谷さん。
待ち時間は「待たされている」というネガティブな時間ではなく、
気持ちを盛り上げるポジティブな時間だったのですね。
「ディズニーランドにしても、根津美術館にしても、動線が長い。
お茶室にしても、外露地から内露地への動線が確保されている。
動線で心を整える。動線で、心をリセットしよう。」と中谷さん。
その意味で、ラーメン屋さんの行列も「動線」なのです。
「別世界」に入る前には、動線でマインドセット。
行列を楽しめる人は、「物語」を味わえる人。
自分の「物語」に、どんな動線を引くかが問われているのです。
**
月ナカ生活 コーディネーター・曽我清美
会話を盛り上がらせようとして、かえって寒々とさせていませんか?
中谷さんは、つぎの2点をかたく戒めます。
1.共通の話題を見つけようとしない。
2.褒めない。
「えっ!」と、意外に感じられるかもしれませんね。
「きれいだね、いいセンスだね、かわいいねは、上から目線。
褒める言葉は評価。僕は『僕、それ好き』と言う。」と中谷さん。
「いい悪い」ではなく「好き(嫌い)」と表現する。
そうすることで、同じ目線に立った会話が成り立つのです。
いっしょに盛り上がる会話術、中谷さんから教わりました。
★こんな方にお奨めです♪
□「いい悪い」と評価しがちな方。
□「好き」と言えない方。
□いい習慣を身につけたい方。
ゲスト:奈良巧さん(編集者)
「ベッタリしない。踏み込まない。ドライな感じがいい。
近寄ろうとするから逃げられる。突き放そう。」と中谷さん。
「近寄る」とは、相手の価値軸に合わせていくこと。
相手の価値軸に合わせて好かれようとする人よりも、
自分の価値軸がブレない人のほうが、ずっと魅力的です。
すり寄る時間があったら、勉強しましょう。
勉強すれば、自分の価値軸がより際立っていきます。
出身校、出身地、共通の趣味、職業、年齢――
共通する話題を見つけられれば、会話が弾む。
そう勘違いしている人が少なくありません。
「おっさんは共通の話題を探そうとする。でも、それは職質。
自分が今、面白いと思っていること。話題はそれがいい。
行動している人の話は面白い。」と中谷さん。
質疑応答会話ではなく、自分の価値軸を堂々と披露。
一期一会の会話の醍醐味は、そこにあるのです。
「きれいだね」「いいセンスだね」「かわいいね」
相手を褒める言葉は、じつは上から目線の「評価」だったのです。
心動かされるのは、その人の心情や情動から出た言葉。
「褒め言葉は「評価」。点数をつけている。
いい悪いを言うのは失礼。それよりも、率直に好き嫌い。
褒めるより、『僕、それ好き』と言おう。」と中谷さん。
価値軸を確立して、「好き」とはっきり言いましょう。
ストレスの原因は、「無知」が原因なのかもしれません。
「新入社員が、仕事が面白くないのは、ルールを知らないから。
明文化されていない会社のルールを知ると、面白くなる。
ルールを知れば、自由になれる。」と中谷さん。
一見、法律や規則などでがんじがらめになっていると思いきや、
じつは抜け穴だらけ、という点では、社会も同じです。
その「抜け穴」や「隙間」を見つけ出すためには、勉強。
勉強することで、自由を手に入れることができるのです。
お酒、スマホ、夜ふかし、無駄遣い。誰にでもあるのが悪習慣。
「悪い習慣は、やめられない。夜ふかしをやめたいのなら早寝する。
早寝すれば、夜ふかしはできない。いい習慣で上書きしよう。」
お酒をやめたいのなら、お茶の世界を極めてみる。
だらだらスマホをやめたいのなら、電源を切って映画を観る。
そう、悪習慣はよい習慣で上書きすればいいのです。
でも、いい習慣を見つけるのもひと苦労。
そういうときは、中谷さんの行動がヒントになりますね。
「友だちを選びなさい」とよく言われたものですが、
中谷さんのお話を聴いて、その意味がわかりました。
「進学校は、本を読むのが当たり前。習慣になっている。
でも、第2グループの学校ではそうじゃない。
本を読むことを、苦痛に感じてしまう生徒が少なくない。
習慣はうつる。いい集団に所属しよう。」と中谷さん。
一流の人たちのなかに身を置くことの意味は、
よい習慣が、当たり前のこととして身につけられることなのですね。
「教養」を学習したところで、教養が身につくものではないようです。
「入試には出なかったけど、僕は詩や和歌が好き。
勉強の意識はない。でも、そこから学びが広がり深まっていった。
好きを追求すれば、教養に深まっていく。」と中谷さん。
好きな分野を徹底的に探求する。それが「教養」になるのです。
「好き」に軸足を置いて、学びを展開していきましょう。
**
月ナカ生活 コーディネーター・曽我清美