月刊・中谷彰宏140「他人に求めるより、自分に求めよう。」――教養の会話でチャンスをつかむ人脈術
人工知能が業務会話をどんどん代行してくれる時代、
私たちが磨きをかけるべきは「深い会話力」です。
その土台となるのが「教養」。
人工知能には「知識」ではかないませんが、教養では負けない。
そんな人たちが、AI時代の成功者になるのです。
「知識を増やしても、興味は生まれない。
自分のテーマに没頭する人が、成功する。」と中谷さん。
何かに没頭するという営みは、人間ならではもの。
「知識」はAIに任せて、人間は「興味」に打ち込む。
どうやら、これがAI時代の役割分担になりそうです。
教養ある深い会話力の磨き方、中谷さんから教わりました。
★こんな方にお奨めです♪
□面白い会話ができるようになりたい方。
□自分のテーマを発見し、深掘りしたい方。
□教養を土台とした人間関係を構築したい方。
別冊・中谷彰宏140「デメリットを受ける覚悟から、恋愛が生まれる。」――つきあうレベルが上がる恋愛術
お金持ちのあの人みたいになりたい。
モテモテのあの人みたいになりたい。
プロゴルファーになりたい。作家になりたい。
でも、そんな憧れの人たちにも、それぞれ悩みと苦労があるのが現実。
安易に憧れてしまう人は、上っつらの「メリット」ばかりが目に入り、
その立場や仕事にともなう「デメリット」が見えていないのです。
お金持ちやモテモテになりたいのなら、まずは、この現実を知ること。
それから、「デメリット」を引き受けられるか、自問してみる。
その上で、「目指す」と決意するのであれば、それは本物の覚悟。
この三段階を経て、「ぶれない軸」は確立するのです。
現実を知って、望みを叶える方法、中谷さんから教わりました。
★こんな方にお奨めです♪
□他の人がうらやましく思う方。
□お金持ちやモテモテになりたい方。
□軸がぶれてしまいがちな方。
○「自己反省がない人は、責任転嫁する。」(中谷彰宏)
「若者の本離れは、スマホが原因」――こんな記事を見かけます。
たしかに、そういう一面はあるでしょうが、それだけでしょうか。
「社会情勢、立地、景気――自己反省がない人は、責任転嫁する。
総売上が減っているけれど、売れている本は売れている。
自分というコンテンツに魅力があるかどうか。」と中谷さん。
クルマにしても、レストランにしても、結婚(?)にしても、
魅力的であれば、引く手あまたなのが現実。
責任転嫁しないで、魅力に磨きをかけていきましょう。
○「バタバタしている人は、チャンスを逃している。」(中谷彰宏)
「バタバタしている」は、よく使われる言い訳フレーズ。
バタバタしているから、今すぐ受けられない――
バタバタしているから、遅れるかもしれない――
バタバタしているから、粗があるかもしれない――
そんな予防線を張っていると、チャンスを跳ね返してしまいます。
「僕は『バタバタしている』という人には、仕事は頼まない。
株で言うなら、最高値で売ろうという浅ましさを感じる。
断るのなら、『すみません』のひと言だけでいい。」と中谷さん。
言葉の選び方一つに、心根が現れますね。注意したいものです。
○「コリや痛みがあると、発想がネガティブになる。」(中谷彰宏)
中谷さんは、週に2回、マッサージに行くそうです。
コリや痛みがなくても、メンテナンスをするために行くのです。
「痛がり、しんどがり、気持ち悪がりであることが大事。
体にコリや痛みがあると、発想がネガティブになる。
ネガティブになると、読者に感染してしまう。」と中谷さん。
家庭や職場の雰囲気が悪いなと思ったら、マッサージ。
心身を快調にすることで、周囲の空気はよくなるのです。
○「対話で、美意識を汲み取っていこう。」(中谷彰宏)
会話しなくても買い物できる時代。
だからこそ、会話の質が問われるようになってきました。
「ビスポークには元来、『しゃべる』という意味。
職人さんは対話しながら、依頼主の美意識を汲み取って、
洋服を仕立てていく。」と中谷さん。
事務的なやりとりは、しだいにAIに代替されてゆきますが、
微細な美意識や価値観を吸収するには、やはり人間の会話力。
重厚かつ的確な言葉を選べるようになりたいですね。
○「知識を増やしても、興味は生まれない。」(中谷彰宏)
ブロガーやユーチューバーのように、「興味」を追求するだけで、
食べていける時代になりつつあります。
一方、「知識」があるだけでは、食べていけない時代にも。
「知識があるかではなく、興味があるか。
知識がたくさんあっても、面白い会話はできない。
会話で、その人の人間力がすぐにわかる。」と中谷さん。
興味の持ち方が個性であり、その人の人間性にもなるのですね。
○「教養で、階層が分かれる。」(中谷彰宏)
「収監中、一番つらかったことは、しゃべれないこと」
ホリエモンさんが、そんなことを著書に書かれていました。
スナックにしても、美容師にしても、会話が命。
とくに希少価値が高いのが、教養系の会話ができる人です。
「階層がなくなった今、『階層』は教養レベルで決まる。
靴磨きの源さんの魅力は、その会話レベル。」と中谷さん。
教養を高めることで、より上質な人脈が築けるのですね。
○「教養を高めて、話を面白くしよう。」(中谷彰宏)
今回の月ナカの終盤は、鎌倉時代から現代に至る芸術史講座でした。
私もアートに携わる一人ですが、とても勉強になりました。
同じ「知識」でも、中谷さんによって再編集されると、
ここまで魅力的な「教養」に昇華していくのですね。
「知識」を並べられても、聴く気にはなれません。
「教養」になってはじめて、面白い話になるのです。
教養を意識することで、話は面白くなっていくのですね。
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月ナカ生活 コーディネーター・曽我清美
○「お金持ちには、文化の話をしよう。」(中谷彰宏)
病気になった人は、健康にとても興味を持つようになります。
でも、健康な人は、あまり健康に気をとめないものです。
お金を持っていない人は、お金にとても興味を持ちます。
でも、お金持ちは、お金にそれほど興味を持ちません。
お金持ちが興味を持つのは「文化」。
「お金持ちは、文化の話を喜ぶ。
富裕層と友達になるには、教養を深めればいい。」と中谷さん。
教養が「階層」を上げてくれるのですね。
○「器は、覚悟に表れる。」(中谷彰宏)
明治の元勲・松方正義には、奥さんが4人、子供が20人いました。
そこまでいけば、もはや「すごい」のひと言です。
妬ましいとか、羨ましいというより、ご立派という感じです。
「コソコソやっているから、バッシングされる。
すべて引き受けるという覚悟ができていれば、叩かれない。
器は、覚悟に表れる。」と中谷さん。
覚悟を持つことで、妬み嫉みの世界から抜け出せるのですね。
○「道徳的であるよりも、ハッピーにさせること。」(中谷彰宏)
昨今、不倫問題が、ワイドショーを賑わせています。
これについて、中谷さんは、ユニークな視点を示されました。
「いくら不倫していなくて、道徳的であっても、
奥さんがハッピーでなければ意味がない。」
言いかえれば、「浮気してもいいから、幸せにして欲しい」。
そう願っている人は、じつは少なくないということです。
品行方正に生きて、失点しないことよりも、しくじっても、
周りをハッピーにして「得点」するほうが大切なのですね。
○「デメリットが見えていれば、軸がぶれない。」(中谷彰宏)
憧れの会社や職業に就いたとたん、「こんなはずじゃなかった……」。
なぜ、こうしたことが起こるのでしょうか?
「仕事にも地位にも、メリットとデメリットがある。
メリットは目に入りやすい。でも、デメリットは見えにくい。
デメリットを知るには、勉強しなければならない。
デメリットを知った上で取り組む人は、覚悟ができている。
だから、軸がぶれない。」と中谷さん。
デメリットにこそ、世の中の本質があるのかもしれませんね。
○「仕事に対するリスペクトがないと、安易に憧れる。」(中谷彰宏)
旅行添乗員に向いているのは、旅行好きより世話好きな人。
運転好きの人が、ドライバーになると、ストレスがたまるもの。
おしゃべりな人は、アナウンサーには向いていないと言われます。
中谷さんは、このようにおっしゃっています。
「仕事にするからには、成約の中で、毎日やらなければならない。
プロゴルファーにしても、AV男優にしても同じ。
達成した時点で消える目標なのか、それともライフワークなのか。
仕事に対するリスペクトがないと、安易に憧れてしまう。」
表面的なメリットに目を奪われないようにしたいですね。
○「条件が悪い仕事のほうが、楽しめる。」(中谷彰宏)
人間心理とは、本当に裏腹なものです。
気乗りしない仕事に、やりがいを見つけ出したり、
気乗りしない会合が、意外と面白かったという経験はよくあります。
一方、期待していた観光地にがっかりしたり、
憧れていた仕事に失望したり……。こんなことも、よくあります。
「気乗りしないことをするとき、人間の心理には、
逆に、面白がろうという作用が起こる。
だから、条件が悪い仕事のほうが楽しめる。」と中谷さん。
気乗りしないからと逃げないで、あえてトライ。
そこに新たな発見と学びが得られる可能性が大きいのですから。
○「腹六分目で、満足感が高まる。」(中谷彰宏)
健康のためとして、よく腹八分目が推奨されます。
でも、中谷さんはより深い満足のために「腹六分目」を提唱。
「まず、いやな人と食べないことが大事。味わえなくなるから。
あと、盛りを少なくすることで、本来の味わいになる。
もうちょっと食べたい、もうちょっと飲みたいでやめる。
そうすれば、満腹や酔いに振り回されないで満喫できる。」
ビュッフェでも全種類制覇を目指さないで、次回のを楽しみにする。
ディズニーランドのアトラクションも乗り残して、次回のお楽しみ
やり切らないことで、楽しみが長続きするのですね。
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月ナカ生活 コーディネーター・曽我清美