月刊・中谷彰宏114「運に頼らない人に、運は開く。」――プロの凄さに気づける仕事術
なぜ、がんばっても、稼げないのでしょうか?
なぜ、お金で困ってばかりいるのでしょうか?
それは、プロの「すごさ」がわかっていないことが原因です。
一つの表現に込められた巨大な感情。
一つの作品に込められた膨大な調査と準備。
こうした目に見えない営みが見えないから、
努力ポイントが見えてこないのです。
パワースポットを訪ねても解決につながりません。
迷信に振り回されて捨てられるのがオチです。
その点、プロは知ってます。
日々淡々コツコツと努力を積み重ねることでしか、
運を引き寄せることができないことを。
ツキや運に頼らない開運術、中谷さんから伺いました。
★こんな方にお奨めです♪
□いつもお金に困っている方。
□運頼み神頼みになっている方。
□プロの仕事のすごさを知りたい方。
別冊・中谷彰宏114「今までのやり方では通用しないと気づくのが、成長だ。」――助けられていると気づく自立力
気が短く、怒りっぽい。悪口を言ってしまう。
そういう人たちの共通点は「未熟」。
自立できていない。いまだ、赤ちゃんの精神状態なのです。
でも、そのままでは、社会から排除されるのも時間の問題。
幸せな人生からどんどん離れて行ってしまいます。
そんな悪循環から脱出するにはどうしたらいいのでしょうか?
それは「感謝力」を身につけること。
ただし、感謝するにも技法が存在します。
やみくもに「ありがとう」と言えばいいというわけではありません。
何をどのように感謝すればいいのかを知るには、客観性が不可欠。
感謝して感謝される内省技法、中谷さんから教わりました。
★こんな方にお奨めです♪
□短気な方。悪口を言う方。
□成長し続けていきたい方。
□大切に扱われていないと思っている方。
ゲスト:奈良巧さん(編集者)
○「『急な出費』には、先読みで防げる。」(中谷彰宏)
急な出費で、思わぬ借金で大誤算――こんな話を時々耳にします。
でも、中谷さんによれば、「急な出費」はじつは「急」ではなく、
ある程度予想できるものであるといいます。
結婚式が立て続けになる時期から住宅の修繕の時期まで、
出費パターンは、人生経験で読み込んでいけるはず。
そんな「先読み」ができているかどうかで、金銭力が問われます。
遠く先まで先読みできる人がお金持ちになっています。
中谷さんの歴史トークで、先見力を学んでいきましょう。
○「取り戻そうとするから、借金がふくらむ。」(中谷彰宏)
ギャンブルは、「なくなってもいいお金」で楽しむ。
これが、ギャンブルをする上での大鉄則。
最悪なのが、生活費を稼ぐためにギャンブルに手を出すこと。
「なくなっては困るお金だと、理性を失う。
生活費でギャンブルをすると、借金が増える。」と中谷さん。
お金は、「余裕」を好む習性があるようで、
余裕のないところには、お金は寄りつきません。
お金を不安にさせない、ドッシリした態度を体得することで、
お金が安心して集まってくるお金持ちになれるのですね。
○「ツキに頼らないと、ツキが巡ってくる。」(中谷彰宏)
仕事で発揮される粘りは、成功には不可欠です。
でも、ギャンブルでの「食い下がり」は破滅への片道切符。
「切羽詰まっている人が負ける。負ける人は、
好転という言葉に一縷の望みをかける。」と中谷さん。
たしかに、運気が反転することはありますが、
それはコツコツやってきた努力が実を結ぶ瞬間。
現状を認めずに、神頼みしたところで現実は変わりません。
「ツキに頼らないと、ツキが巡ってくる。」と中谷さん。
ツキとは、結局、努力のたまもの。
運気アップに励むより、今日のルーティンワークですね。
○「食べていけるようになるには、1万時間必要。」(中谷彰宏)
1万時間といえば、1日7時間を1428日。1428日は約4年。
9時から5時まで励んで丸4年――これくらい鍛錬しなければ、
食べていくレベルには到達できないものなのです。
「講師になりたいです。テーマは何がお勧めでしょうか?」
こんな質問に、中谷さんは、げんなりされます。
目的と手段が逆さまになっているからです。
好きなテーマがあって、それを1万時間、探求すれば、
自然と「講師」になっているものです。
まずは、「1万時間割けるテーマ」を持つことなのですね。
○「稼げない人は、プロのすごさがわからない。」(中谷彰宏)
「そうだ 京都、行こう」の名コピー、中谷さんの解説を聞くと、
それが、いかに練り上げられたものかがよくわかります。
でも、素人は「そんなの、俺でもつくれる」と思ってしまう……。
「プロの仕事は、練り上げられている。
レベルが高すぎて、アマチュアにはわからない。」と中谷さん。
匠の技は、匠でなければわからないというのが現実。
そば職人が食べに来る蕎麦屋さん、バーテンダーが飲みに来るバー。
プロを唸らせる仕事の現場で、目を養いたいものですね。
○「アマチュアは、奇をてらう。」(中谷彰宏)
一見、突拍子もない芸術作品。
でも、作家は、奇をてらっているわけではありません。
ほとばしる情動が、そういう形をとってしまったのです。
アマチュアは、そこを勘違いしてしまいます。
ピカソやダリのような絵を描けば、巨匠になれるのではないかと。
「アマチュアは、奇をてらう。ひねってはだめ。」
わかりやすい文章を書けるのが作家。
小手先のひねりはアマチュアの手すさび。戒めたいですね。
○「言葉のプロほど、辞書を引く。」(中谷彰宏)
プロは、地道な下準備を面倒臭がりません。
自分の知識や技術のメンテナンスも欠かしません。
アマチュアほど、自分の知識や技術にあぐらをかき、
こうした日々の丹精を怠るものです。
準備や練習に対する姿勢、それがプロとアマチュアの境目。
「言葉のプロほど、辞書を引く。」と中谷さん。
知識を得ていくほど、自分の無知を知る。
高みに到達するほど、自分を技術を疑えるようになる。
そこに至るためには、ひとり自分の道を歩むほかありません。
孤高に耐えることが、プロの宿命なのですね。
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月ナカ生活 コーディネーター・曽我清美
○「成長とは、異質になること。」(中谷彰宏)
「営業はナンパと同じ。数が勝負」
「面倒は徹底的に避ける。責任は回避するに限る」
こんな「成功法則」で、これまでうまくやってきた人は、
いつか、これでは、突破できない局面を迎えるものです。
中谷さんがよくおっしゃる「神様のテスト」は、
過去の成功法則をアップデートさせるため。
せっかくのテストに、それまでと同じ答案を書いていては、
落第したり、追試を受けたり、退学を迫られたりします。
「成長とは、異質になること。」と中谷さん。
「成功法則」を切り替えて、異質に進化していきましょう。
○「自立できていないから、すぐ怒る。」(中谷彰宏)
赤ちゃんは無力ですから、泣き叫ぶことで要求を伝えます。
赤ちゃんはこれでいいのですが、いい年をした大人が、
精神的には、赤ちゃんレベルだということがよくあります。
「おっさんが怒っているのは、赤ちゃんが泣いているのと同じ。
怒ることで、自分の欲望を押し通そうとする。」と中谷さん。
こういう面倒くさい人には、近寄らないことが第一ですが、
あいにく近くにい合わせてしまったら、反面教師にしましょう。
きっと、自分の中にまだ残っている未熟さを発見するための
ヒントを提供してくれるはずです。これも神様のテストですね。
○「自立とは、客観性を獲得すること。」(中谷彰宏)
短気ですぐ怒る。いつも悪口や不平を言っている。
こうした言動の原因は、客観性の欠如。
要は、自分の思い込みを垂れ流しているだけなのです。
「客観性を手に入れることが、自立するということ。」と中谷さん。
自分も含めて、上空から外界を見る。
そのとき、「自分」はどのような存在として目に入るでしょうか。
ダンディな男でしょうか? あげまんでしょうか?
自立にもたつく人生を送ることほど、悲劇的なことはありません。
悪口や不平には、自分の思い込みが出るものです。
そうした言葉を口にしないことが、自立への第一歩なのですね。
○「客観性とは、感謝の気持ちを持つこと。」(中谷彰宏)
自立できていない未熟な人は、感謝の気持ちが希薄です。
すべて自分の力で生きていると勘違いしているからです。
「客観性とは、自分が皆さまのお世話になって
生きているという自覚を持つこと。」と中谷さん。
給料が安いと怒るサラリーマンは、会社が倒産して、
初めて「感謝」を知ることができます。
夫の悪口を外で言いふらす妻は、子供から反発を受けて、
初めて「感謝」を知ることができます。
「年齢では気づけない。立場になって初めて気づける。」と中谷さん。
人生や生活を悪化させる前の予防医療(?)として、
感謝する技法を早めに修得しておきたいですね。
○「社会へのお返しが先。好きなことは後。」(中谷彰宏)
「成熟しなくても生きられるのが、成熟社会。」と中谷さん。
社会の隅々までサービス化されてしまうと、
本来なら、自分でやるべき仕事もやらないで済みます。
街路の清掃から国境の警備まで、成熟した社会だからこそ、
安全で豊かな生活を享受できているのです。
ところが、それが当たり前だと思ってしまう人は、
ありがたみが理解できないので、文句や悪口ばかり……。
「社会への恩返しが先。好きなことは後。」と中谷さん。
まず義務を果たしてから、自由を謳歌するのが筋。
成熟社会の落とし穴に落ちるのは、感謝を知らない人なのです。
○「自立とは、孤独に向き合えること。」(中谷彰宏)
「自立できていないと、他者承認を求めてしまう。」と中谷さん。
SNSに記事を書いて、「いいね」を集めて満足してしまうのは、
そうした心境の表れなのかもしれません。
「自立とは、孤独に向き合えること。
寂しさにたえられない人には、恋愛はできない。」と中谷さん。
寂しいから恋人が欲しいという人は、ふしぎと長続きしません。
おそらく、相手にもたれかかってしまうからなのでしょう。
孤独に向き合える人は、依存無用の独立した関係を築けます。
感謝できる人同士の絆が、対等な人間関係の基本なのですね。
○「言葉を文字通り受け取ると、喧嘩になる。」(中谷彰宏)
昔の夫婦は、言葉数が多くありませんでした。
寡黙でしたが、阿吽の呼吸。語らずともわかり合えたのでしょう。
「夫婦の会話が大事」と最近よくいわれますが、
会話が増えるほど、夫婦喧嘩になってしまうのが現実。
男性は、言葉を文字通り受け取ります。
奥さんが「離婚する!」と言うと、それを真に受ける。
夫婦の行き違いは、言葉の取り扱い方にあるのかもしれません。
言葉を減らして、阿吽の呼吸を体得するか、
それともこの違いを踏まえて、翻訳しながら会話するか。
夫婦円満への道は、この二者択一にあるようですね。
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月ナカ生活 コーディネーター・曽我清美