■月刊・中谷彰宏107「無味乾燥な反復作業を続けられる人が、成功する。」――集中力がつく仕事術
集中力は、持って生まれた才能ではありません。
トレーニングによって獲得される能力です。
でも、練習しないで放置していると、集中力は落ちる一方。
その元凶は、身の回りに氾濫する「邪念」の数々。
スマホ、イベント、広告、お誘いからお節介まで――
取り巻くさまざまな「ノイズ」が、あなたを集中させません。
では、どうしたら集中力を高めることができるのでしょうか?
キーワードは「からっぽ」。
頭を「からっぽ」にする時間をどれだけ持てるか。
これが、集中力のカギなのです。
邪念を払いのけて集中する方法、中谷さんから伺いました。
★こんな方にお奨めです♪
□集中力が乏しい方。
□失敗パターンに気づけない方。
□「不労所得」を目指している方。
■別冊・中谷彰宏107「ワンポイントで、好きになろう。」――軸がぶれない恋愛術
何のために、健康になりたいのでしょうか?
健康になって、何をしたいのでしょうか?
そういう目的意識を持っている人は、じつはすくないものです。
生きる目的を見失った人がとりあえず目標にするのが「健康」。
でも、それで健康になっても、宝の持ち腐れというものです。
中谷さんは、健康をつぎのように定義しています。
「前向きな考え方ができる、心と体の状態」
目標を実現する、夢を叶えるための心身をつくるのが健康法。
そういう観点に立てば、何を食べればいいのか、
日常的にどんなことに気をつければいいのかという軸ができます。
健康の「軸」のつくりかた、中谷さんから伺いました。
★こんな方にお奨めです♪
□健康法が好きな方。
□前向き思考が苦手な方。
□男性をかまってしまう女性。
ゲスト:奈良巧さん(編集者)
○「成功する人は、失敗のパターンに気づける。」(中谷彰宏)
自分では「成長した」と思っていても、うまくいかない。
そういう人は、自分の「パターン」に気づいていないのかも?
いま手がけているビジネスは、以前手がけていたビジネスとは違う。
――と思いきや、根っこにあるのは「ギャンブル志向」だったり。
いまつきあっている男性と、以前つきあっていた男性は違う。
――と思いきや、根っこにあるのは「依存志向」だったり。
行動が「変わった」ようでも、じつは同じパターンの繰り返し。
そういうことはけっこうあるものです。
「パターン」が変わらなければ、本質的な問題は解決しないのです。
○「やさしい助け船が、自立できなくする。」(中谷彰宏)
アルコール依存症の患者さんの奥さんは「すばらしい人」ばかり。
――そういうことがよくいわれます。
でも、これは心理学でよくいわれる「共依存」かも。
アルコール依存症の患者をかいがいしく支える私。
夫とともにアルコール依存症とたたかえる喜び。
そんな気持ちが、「患者の妻」に安住させてしまう。
こういう図式は、自分ではよくわからないものです。
この「パターン」をいかに発見するか、それは、
世の中の「パターンを」たくさん学習することが第一歩。
今の状態というのは、じつは、
ありがちな「パターン」なのかもしれません。
○「一発当てようとしていると、詐欺師が寄ってくる。」(中谷彰宏)
うまい儲け話が、ひっきりなしに持ちかけられる人がいます。
なぜ、その人のところにばかりそういう話が来るのでしょうか?
それは、その人が「一発当てようとしている」からです。
成功するためには、日々の地道な努力の積み重ねしかありません。
でも、一発狙いの人は、それだけではないはずと思い込んでいます。
だから、安直なビジネスに首を突っこんで、大やけどするのです。
安直志向の人がカモになる。世の中はそうできているようです。
○「過労所得を手に入れよう。」(中谷彰宏)
「夢の印税生活」という言葉がありますが、中谷さんは、
これは「都市伝説」であるとおっしゃいます。
作家は印税生活で楽して暮らせるどころか、
骨身を削って文章にするという割に合わない仕事とのこと。
「不労所得を目指すのではなく、過労所得を目指そう。」と中谷さん。
せっかく働く機会を得られたのなら、とことん働く。
そういう充実感の結果に所得がついてくるものなのです。
でも、腹を括れるかどうかは、その人を取り巻く人間関係しだい。
周りが安直志向の一発狙いの人ばかりだと、
こういう考えは共有できませんからね。
○「集中力がないから、飽きる。」(中谷彰宏)
ボールボーイ、料亭の下足番、交通警備員――
こうした一見単調な仕事を何十年も淡々と続けられる人は、
集中力がある証拠――と中谷さん。
周囲の人には見えていないかもしれませんが、
小さな工夫を毎日こらしているから継続できるのです。
でも、何をどういうふうに工夫すればいいか、
それを発見するのは至難の業。ここにセンスが出ます。
「集中力がないから、飽きる。」と中谷さん。
工夫すべき所を発見できる人は、飽きない。
飽きないから、集中し続けられる。
工夫できる人は、継続できる人なのです。
○「足元が悪いから、集中力が身につく。」(中谷彰宏)
お寺の石段はなぜ、一見乱雑なのでしょうか。
理由は、そのほうが集中力を磨けるからだそうです。
たしかに舗装されていれば、足元を気にしないですみます。
石段で、日常的に足元に集中する訓練を積むことは、
そのまま修行になっているというわけなのです。
これは、仕事においても応用できそうです。
すべてお膳立てが整っている仕事では、集中力が身につきません。
何もかも、自分でやらなければならないような仕事だと、
微に入り細に入り、目を向けなければなりません。
そういう日常的な訓練が、集中力を高めてくれるのですね。
○「選んでいては、集中できない。」(中谷彰宏)
「選ぶことは、集中することの逆の行為。」と中谷さん。
何か楽しそうなことはないかと、いつもキョロキョロ。
おいしい仕事を探し求めてさまよっている人は、集中力のない証拠。
集中力のある人は、仕事に選り好みをしません。
与えられた仕事にすっと集中し始めます。
「選ぶ」ことに血眼になっている人は、もっと得する、もっと楽。
そんな仕事を探そうとしているのでしょうが、
そうすればそうするほど、それらは遠のいていきます。
目の前に集中することが、いちばん効率的なのですが、
それを知っている人は、意外とすくないようです。
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月ナカ生活 コーディネーター・曽我清美
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○「健康法は、レジャー。」(中谷彰宏)
健康に関する情報が至る所にあふれています。
一説によれば、アメリカの健康法は26000もあるそうです。
こうを食べれば、血液がさらさらになる。
この運動をすれば、効率的に痩せられる。
この習慣を導入すれば、健康に長生きできる。
あまりにも多すぎて、どれに取り組んでいいかわかりません。
「健康法は、レジャー。」と中谷さん。
いろいろ試しながら、自分にあう選んでいけばいいのですね。
○「健康に関心がない人は、食べ物を粗末にする。」(中谷彰宏)
いわゆるグルメの人たちは、意外と食べ物に関心がありません。
食べるという行為には関心があるのでしょうが、
食べ物には意識が低い。そんなことがよくあるようです。
その点、健康に関心のある人は、ちがいます。
自分で料理するので、素材に意識が向いていきます。
「だいじなのは、カロリーではなく栄養。」と中谷さん。
美味のための食事なのか、健康のための食事なのか。
目的をはっきりさせることが、たいせつなのですね。
○「健康とは、前向きな考え方ができる心身。」(中谷彰宏)
中谷さんの健康の定義は、とても説得力があります。
「健康とは、前向きな考え方ができる心身。」
身体は健康でも、考え方が後ろ向きでは意味がありません。
健康な人に比べて「健康度」では劣っていたとしても、
前向き度が高ければ、中谷さん的には健康なのです。
「脳は、身体の状態を反映する。
良い考えが浮かぶようなコンディションを整える。」と中谷さん。
身体の健康だけを考えると、心の健康がおろそかになりかねない。
心、それも脳の健康を最優先することなのですね。
○「良質な健康情報は、友達から入る。」(中谷彰宏)
むかしなら、近所だから、あるいは職場が同じだからという理由で、
友達づきあいをしていたかもしれません。
でも、現代は「情報」で人間関係が構築される時代です。
何を情報源にするか、どんな情報を持っているかで、
交友関係が築かれていきます。
テレビやネットからの情報を土台とする人は、そういう人同士。
生の情報を土台とする人は、そういう人同士が友達になります。
自分がどんな世界の住人になるのかが、人間関係を決めるのです。
理想のグループに入るためには、
土台となる「情報」を見直すことから始めるのがよさそうです。
○「量を少なめにすると、デートが成功する。」(中谷彰宏)
せっかく食べるのなら、満腹になりたい。元を取りたい。
それは、貧乏性というものです。
すこし満たされない思いを残すことで、
「また来よう」と、「次回」につなげることができます。
何ごとも、継続が肝腎。次回につながらなければ意味がありません。
ガツガツとその場で元を取ろうとすると、次回につながりません。
リッチな集団に属すか、貧乏くさい集団に属すか、
それは、あなたのガッツキ度で決まってしまうのです。
○「男は、黙っていると、ストレスが発散される。」(中谷彰宏)
「女性はしゃべっていると、ストレスが発散される。
男は、黙っていると、ストレスが発散される。」と中谷さん。
疲れて帰宅した旦那さんに、話を聞いてもらいたい奥さん。
疲れているので、黙っていたい旦那さん。
ここが、男女のすれ違いを生む最大の原因です。
こういう場合は、余裕があるほうが譲歩すべきでしょう。
奥さんに余裕があれば、黙っていてあげる。
旦那さんに余裕があれば、話を聞いてあげる。
この呼吸が「阿吽の呼吸」というものかもしれませんね。
○「女性は絶対評価。男は相対評価。」(中谷彰宏)
その場の流れや雰囲気で、評価が変わってくるのが男性。
男性的な「変動相場制」ではなく「固定相場制」なのが女性。
「男は眼がいいわけではない。自動的に美化する。」と中谷さん。
これは、たとえば家を借りるときにも同様のようです。
男性のほうが成り行きで、「まあいいか」と決めてしまう。
女性は、自分が納得するものを見つけるまで妥協しない。
じつは、これは結婚にも当てはまるようです。
男性のほうが成り行き任せ……
一方、女性は妥協しない……
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月ナカ生活 コーディネーター・曽我清美