月刊・中谷彰宏「月ナカ生活」

月刊・中谷彰宏200「想像力と推理力を、楽しもう。」――『不思議の国のアリス』『シャーロックホームズ』

「不思議の国のアリス」と「シャーロック・ホームズ」。
イギリスを代表する2つの文学作品から学べるのが「行動力」。
行動力を成り立たせるのが「想像力」と「観察力」。
「その先」を想像できるから、人は行動に移すことができます。
「眼の前」を観察できるから、人は学びを得ることができます。
「頭の良さとは、多様な見方ができること。
違うアングルから見ることができれば、余裕が生まれる。
メンタルをキープすることができる。」と中谷さん。
多様性を力にする方法、中谷さんから教わりました。


価格やご注文方法などをご案内しています。

○「子供は知識がないから、想像力がある。」(中谷彰宏)

「フランス映画は、説明なく跳躍する。
それに耐えながら、想像力で補っていく。
子供は知識がないから、想像力が豊か。」と中谷さん。
「不思議の国のアリス」は、大人の感覚では理解不能な世界。
蓄えた知識が、想像の翼を広げさせてくれないようです。
そんな大人こそ、「不思議の国のアリス」。
不思議と不条理で、想像力を回復しましょう。

○「まず、驚く。驚けば、学べる。」(中谷彰宏)

「アリスが出会った地下キャラクターの共通点。
それは、全員イライラしていること。つまり、大人。
シンデレラが日本で出版されたとき、巻末に、
「年長者の言うことを聞くべし」という教訓が書かれていた。
その後、道徳書から児童書へと脱却させていった。
美術館では、まず、驚く。驚けば、学べる。」と中谷さん。
結論ありきの物語では、子供の心に響かないのですね。

○「想像力のある人は、行動力がある。」(中谷彰宏)

成功は、結局のところ行動量で決まります。
では行動量は、何によって決まるのでしょうか。
「想像力のある人は、未来を思い描くことができる。
想像できないと、それができないから、確信できない。
想像力がある人だから、行動力できる。」と中谷さん。
そう、明るい未来を思い描ける想像力、
これが、成功の最大の原動力なのです。

○「1つの見方しかできない人は、腹を立てる。」(中谷彰宏)

多様的な見方とメンタルにも相関関係があるようです。
「頭の良さとは、多様な見方ができること。
1方向ではなく2方向、3方向から見ることができる。
1つの見方しかできない人は、腹を立てる。
違うアングルから見ることができれば、腹が立たない。
メンタルをキープできる。」と中谷さん。
「別の見方」で、心穏やかになれるのですね。

○「推理小説を読むと、沈着冷静になれる。」(中谷彰宏)

シャーロック・ホームズで印象的なのは、その冷静さ。
「推理小説を読むと、沈着冷静になれる。
こうだったのか。そうじゃないかもしれない。
別の角度から観察できれば、冷静になれる。
沈着冷静な人、それが頭のいい人。」と中谷さん。
善悪、上下、美醜といった二元論で、目は曇ります。
シャーロック・ホームズから学べるのは、多面思考なのです。

○「窮地を脱するには、気力あるのみ。」(中谷彰宏)

シャーロック・ホームズのセリフは、含蓄があります。
「窮地を脱するには、気力あるのみ」
「自分の失敗を語るに躊躇はしない。
失敗を悟って挽回できる者が偉大なのだ」
「当てずっぽうは癖になると、考えることが面倒になる」
自己を客観的かつ多面的に見ようというのがホームズ流。
イギリスの騎士道精神が脈打っていますね。

○「見ているだけではなく、観察しよう。」(中谷彰宏)

シャーロック・ホームズのセリフに、
「ワトソン君、君は、ただ目で見ているだけ。
観察しなきゃだめなんだよ」というのがあります。
「コナン・ドイルは心霊へ傾斜していったが、
これは近代化に対するアンチテーゼ。」と中谷さん。
科学万能が叫ばれている時代に対する「別の見方」。
「シャーロック・ホームズ」に込めたメッセージ、
それは、それは多様な視座の重要性なのです。