月刊・中谷彰宏「月ナカ生活」

「多様性」は、神話で会得。

善悪を超える、中谷流・神話「寛容」術。

月刊・中谷彰宏178「神話を持つと、楽しくなる。」――『ギリシャ神話』『エジプト神話』

夫婦げんかから戦争まで、すべての争いの源は、善悪二元論。
自分が善で、相手が悪だと決めつけるから、争いは起こります。
「雨に善か悪もない。運動会を中止にする雨もあれば、
作物を育ててくれる雨もある。足元を悪くする雨もあれば、
相合い傘させてくれる雨もある。自然界には、善悪はない。
だからヒールといっても、悪というわけではない。」と中谷さん。
今回のテーマは「寛容」。神話から「多様性」を読み解きます。
善悪二元論で苦しんでいる方に、お勧めの講義です。


ゲスト:奈良巧さん(編集者)

【単品】月刊・中谷彰宏178

本編の一部を無料試聴いただけます。

【データ版】月ナカ178 価格:1,700円(税込)

※メールでデータをお送りします。

自動配信ではありませんので、配信に最長1日かかります。

【CD版】月ナカ178 価格:5,000円(税・送料込)

最高45%引き! 特典たっぷり! 定期受講に便利!

○「善悪で分けないのが、神話。」(中谷彰宏)

善悪は、自分の価値基準で生まれます。
たしかに、価値軸を確立することは、勉強の目的の一つです。
でも、同時に寛容性を身につけていかなければなりません。
「一神教は、善悪で分ける。神と悪魔、天と地獄という構図。
ギリシア神話は多神教。いろんな神様がいる。
神様は人間的。いいも悪いもない。」と中谷さん。
神話から学べること、それは「寛容性」なのです。

○「ゼウスだけ、おさえておけばいい。」(中谷彰宏)

ゼウス、ヘーラー、アテーナー、アポロン、アプロディーテー、
アレース、アルテミス、デーメーテール、ヘーパイストス、
ヘルメス、ポセイドン、ヘスティアー。いわゆる「オリンポス12神」です。
「ややこしくしているのは、ゼウス。恋人愛人だらけの神様。
ギリシア神話は、ゼウスをおさえておけばいい。」と中谷さん。
ちなみにゼウスは、ギリシャ神話における全知全能の最高神。
でもやっていることは、うっかり者の浮気なおじさん(笑)
まずは、ゼウスからギリシア神話に入っていきましょう。

○「アダムには、前妻がいた。名前はリリース。」(中谷彰宏)

エデンの園の禁断の果実を食べてしまったアダムとイヴ。
最初にイヴに食べることをそそのかしたのが、蛇。
この蛇はアダムの前妻であると「旧約聖書」にあるそうです。
「前妻の名前は、リリース。悪女で、蛇に化けた。
ゴタゴタ感があるから、新約聖書に記述はなくなっている。
聖母マリアは、ヴィーナスから派生した。元々は一つ。」
ギリシア神話とキリスト教の習合が見て取れるのですね。

○「神様と人間の間にいるのが、妖精。」(中谷彰宏)

「天使とキューピッドが混同されるけれど、それは違う。
天使は神の使いとして、人間界に遣わされたエンジェル。
一方、キューピッドは、ヴィーナスの子供。恋の神様。
神様と人間の間にいるのが妖精で、
ニンフ、式神、ティンカーベルなどがいる。」と中谷さん。
私もこのあたりがごっちゃになっていました。
この機会に、きちんと整理しておきたいですね。

○「ギリシア神話は、エジプト由来。」(中谷彰宏)

神話は、おとぎ話ではありません。
じっさいの歴史の流れをかなり踏まえているからです。
「世界の始まりは原始の神ヌン。そこに創造の神アトムが現れる。
エジプトのアダムとイブがオシリスとイシス。兄弟で夫婦。
イシスは処女懐胎。呪術で子供を授かった。
これがギリシア、ローマに伝播して、マリア様に結びついた。
ヨーロッパがたどる歴史を、エジプトはすでに体験していた。」
世界三大文明の一つ・エジプトの存在感あふれる講義です。

○「死ぬことは、権利。」(中谷彰宏)

エジプトの死生観は独特。深い示唆が得られます。
「悪いことすると、死者の権利が得られない。
死後の世界には、もう1つのエジプトがあって、
2つの世界を行き来することが、再生するということ。
自分になりたいか。もっといい自分にになりたいか。
死と生まれ変わりに、自己肯定感が表れる。」と中谷さん。
日々成長するよう、全力で生きよう。
「死者の書」の精神は、中谷思想そのものですね。

○「森に、文化の源泉がある。」(中谷彰宏)

ギリシア神話やエジプト神話は、多神教の物語。
多神教の神様は「人間」というより「自然」の化身のようです。
「林は、人工的に造林された。その展、森は自然発生的。
鎮守の森はあるけれど、鎮守の林はない。
こうして、この花が生まれた。あれが、あの星になった。
自然とつながっていくのが神話。」と中谷さん。
自然とも共感・共鳴、これが多神教の本質なのですね。

**

月ナカ生活 コーディネーター・曽我清美