月刊・中谷彰宏「月ナカ生活」

「余裕」は詩人に学ぶ。

「自分」を笑い飛ばす、

中谷流・「詩的」人生術。

月刊・中谷彰宏176「自分の変な所を、面白がろう。」――『北原白秋』『ヴェルレーヌ』

中谷さんのメッセージの本質、それは「余裕」の獲得。
精神的余裕、経済的余裕、時間的余裕。
多くを求めるわけではないけれど、不足して困ることのない状態。
それが「余裕」。では、どうすれば、余裕は体得できるのでしょうか。
それは「詩人」からの学び。詩人の奏でる言葉の力と生き様です。
今回登場するのは北原白秋とポール・ヴェルレーヌ。
いずれも著名な詩人ですが、その私生活は「むちゃくちゃ」。
でも、自分の人生を達観し、ときには笑い飛ばしてしまう。
そんな「余裕」を私たちに見せてくれます。
詩と詩人、そのギャップから学べることは少なくありません。
「余裕」を獲得する技法、中谷さんから学びました。

★こんな方にお奨めです♪

□余裕のない方。
□詩人の本質にふれたい方。
□自分の短所がいやな方。

ゲスト:奈良巧さん(編集者)

【単品】月刊・中谷彰宏176

本編の一部を無料試聴いただけます。

【データ版】月ナカ176 価格:1,700円(税込)

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○「『物語』に入るタイプの人生は、波乱万丈になる。」(中谷彰宏)

今回のテーマは「詩人」。詩人の生き方から学びます。
北原白秋は長身で男前。それでいて、童心を持っていました。
女性にやさしいからモテモテ。女性ファンが殺到しました。
「隣家の人妻と駆け落ちして、姦通罪で逮捕。二人で裁判を受けた。
編笠をすこしかたむけよき君はなほ紅き花に見入るなりけり
これがそのときの心境。白秋、余裕でしょ。
『物語』に入るタイプの人生は、波乱万丈になる。」と中谷さん。
その後も、女性たちとの浮名を流しながらの詩作。
波乱万丈に、詩のヒントを見出していたのでしょうね。

○「病気になって、新しい感覚の詩が書けるようになった。」(中谷彰宏)

貧窮生活に陥った白秋ですが、それでもロマンチスト。
わずかなお米を雀にほどこしたところ、なんと「雀の恩返し」が。
詩集「雀の生活」が大ヒットして、復活を遂げたのです。
その後も、「からたちの花」「この道」「ペチカ」。
山田耕筰とのコンビで童謡のヒットを連発します。
ところが、病を発症。視力が衰えてしまいます。
それでも、奥さんの口述筆記で、数々の詩作を成し遂げます。
病気になって、新しい境地に到達した白秋、
芸術家は「生きる」ことが「作品」なのですね。

○「自分の弱さを知った時、人は強くなる。」(中谷彰宏)

「真実、二人はやるせなし、真実、一人は堪えがたし」
「薔薇ノ木ニ薔薇ノ花サク。ナニゴトノ不思議ナケレド」
一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか、
これも白秋の手になるもの。
「コピーを感じる。白秋は、コピーライターだった。」と中谷さん。
「自分の弱さを知った時、人は強くなる」
「苦悩を隠さない。苦悩が自分を光らせてくれる」
「美しいものをみたとき、人は反省する」
味わい深い北原白秋の言葉、胸にしみわたりますね。

○「ヴェルレーヌが愛したものは、酒、女、そして神。」(中谷彰宏)

ポール・ヴェルレーヌは、19世紀後半のフランスを代表する詩人です。
ボードレールとともに語られる巨人のヴェルレーヌですが、
実生活者としては完全に破綻していたあたりが、中谷さん好み。
「ヴェルレーヌが愛したものは、酒、女、そして神。
飲む買う、祈る。背徳と悔恨がテーマ。
やっちゃいけないことやる。そしてそして神様に懺悔する。
デカダンスの教祖として、若者が憧れた。」と中谷さん。
この振れ幅が、私たちに「余裕」をもたらしてくれるのですね。

○「詩のために、人生がある。人生より詩のほうが芸術的。」(中谷彰宏)

市役所職員だったヴェルレーヌ、22歳でマチルドと結婚します。
ところが翌年、カミングアウトして、ランボーと同棲を開始。
28歳で、ランボーと痴話喧嘩。銃撃して投獄されてしまいます。
出獄後、ランボーと再会するやいなや、またバトル……
その後の人生もめちゃくちゃのヴェルレーヌ。
「不協和音な人生の終わり方が、いかにもフランス映画的。
詩のために人生がある。人生のほうが詩よりもより芸術的。
詩人とは、本来そういうもの。」と中谷さん。
「不協和音」に悩む方、ぜひヴェルレーヌの詩を音読しましょう。

○「訳すとは、解釈。訳の違いを味わおう。」(中谷彰宏)

「駿台予備校時代、先生たちの和訳の違いを味わった。
たとえば『セックス』。伊藤先生は、そのままセックスと訳す。
奥井先生は『こう訳しておこうか、あの夜のおたのしみ。
テストでは、伊藤くんの訳で書きなさいよ』。
佐久間先生は『やったのか』と映画字幕の訳だった。
奥井先生のは翻訳小説。伊藤先生のは受験。しびれたね。」
訳者によって、味わいがまったく違ってくるのですね。

○「自分の人生を、面白がろう。」(中谷彰宏)

「中谷さんの会話は即興。ジャズ。」と西岡文彦先生。
「中谷さんは短冊作家。1つのことを1000通りに言い換えている」
これは藤原和博さんの言葉。翻訳とリズム、まさに詩の世界。
「声に出して読めば、解釈がかわる。メロディーとリズムが生まれる。
いいことも、よくないことも面白がっていく人がアーティスト。
ジャズな生き方、詩人な生き方ができる。」と中谷さん。
ジャズな会話と詩な表現、そしてジャズな人や詩人の生き方。
これが中谷さんの生き様だったのですね。

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月ナカ生活 コーディネーター・曽我清美