月刊・中谷彰宏「月ナカ生活」

一夫多妻でも叩かれない。

主義主張が少ないから、敵がいない。

明治の元勲に学ぶ、中谷流「群像」処世術。

月刊・中谷彰宏172「勉強は、テストに出ない所が面白い。」――歴史を人物の物語で学ぶ勉強術

「歴史」というと暗記科目の代名詞。
興味のないことを覚えるほど、つらいことはありません。
でも、つらかったのは「テストに出る歴史」だったのです。
「勉強の面白さは、プロセスにある。
結果を知っているのに、スポーツニュースを見る。
これはプロセスを味わいたいから。
プロセスを味わうのが、歴史を学ぶということ。」
人物の物語を、映画を観るように味わい尽くす。
歴史を学ぶことの本質、中谷さんから伺いました。

★こんな方にお奨めです♪

□歴史に苦手意識を持っている方。
□もともと歴史に興味を持っている方。
□明治時代の躍動感を吸収したい方。

ゲスト:奈良巧さん(編集者)

【単品】月刊・中谷彰宏172

本編の一部を無料試聴いただけます。

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○「出来事ではなく、人間に歴史が存在する。」(中谷彰宏)

歴史学習というと、出来事の内容と年号の暗記。
でも、これでは歴史の醍醐味を味わうことができません。
「きっかけは、贔屓の人物ができること。
サッカーでもゴルフでも、宝塚でもジャニーズでも。
好きな人物ができれば、そこから興味が広がっていく。
歴史が存在するのではなく、人物が存在する。」と中谷さん。
人物伝の集積が歴史。歴史の見え方が変わってきますね。

○「伊藤博文は女好きではない。人助けが好きなだけ。」(中谷彰宏)

年配世代にとっては千円札の肖像画で馴染みのある伊藤博文。
明治維新に向けての倒幕活躍から始まり、その後は、
いわゆる明治憲法の制定や4度も内閣総理大臣をつとめるなど、
「明治」をつくった代表的政治家として知られています。
この伊藤、「女好き」としても有名でした。
「伊藤博文は思い切りがいい。吹っ切れている。
女性関係は盛んだったが、べつに女好きというわけではない。
好きな人助けの延長線上。」と中谷さん。
教科書では伺いしれない伊藤博文。歴史が広がりますね。

○「主義主張が少ない。だから、敵がいない。」(中谷彰宏)

「伊藤博文は、明治の元勲としては第2世代。
第1世代は、高杉晋作、西郷・大久保、木戸孝允。
彼らの次の世代だから、先輩たちのサポート役。
主義主張が少ない。だから敵がいない。
のらりくらりと老獪な政治家として活躍できた。」
伊藤は、ハルビン駅頭で狙撃され暗殺されます。
そんなときも「ほかに撃たれた者はいないか?」。
愛と情にあふれた伊藤博文、教科書では学べませんね。

○「婦人4人でも、叩かれなかった明治の元勲。」(中谷彰宏)

「最後の元老」西園寺公望。藤原氏の流れを引く貴族の末裔です。
西園寺家は代々、弁天様を「妻」とする変わった家柄。
そのため、生涯独身。正妻は持ちませんでしたが、
その一方で4人の夫人が存在するのが、この時代の面白さ。
「新橋芸者の小林菊子と中村ふさ。第三夫人は奉公人のはなちゃん。
四人目は女中頭。ファーストレディーとして西園寺総理と外遊した。
そんな西園寺公望だったけど、叩かれることはなかった。」
いい悪いは抜きにしても、不倫で社会的地位を失う現代と、
明治時代の雰囲気はあまりにも違って、驚くことばかりです。

○「ストレスは、庭で癒そう。」(中谷彰宏)

伊藤博文と同じ長州出身の政治家・山県有朋。
知名度は今ひとつですが、富国強兵の立役者といえます。
「山県有朋は女性には、それほど興味がなかった。
彼の情熱は、庭園に向いた。それもイギリス庭園。
日清日露という対外的な緊張がつづく時代、
山県は庭園に癒やしを求めた。」と中谷さん。
椿山荘も山県有朋の別荘の一つだとか。
人物と時代背景を知ることで、名園の見方も変わりますね。

○「明治時代の発展は、少人数即決が根底にあった。」(中谷彰宏)

「田辺朔郎」って誰? ウィキで来歴を調べてみると――
大久保敢斎より漢学を、福地源一郎より洋学を学ぶ。
その後、南部藩の共慣義塾で英語・数学・漢学を学ぶ。
横浜港でゴールデンエイジ号機関室で蒸気エンジンを見て、工学に開眼。
工学寮付属小学校から工部大学校に進み土木工学を専攻。
トークにもあったように琵琶湖疏水をはじめ、幾多の業績を残しています。
「明治時代の発展は、少人数即決が根底にあった。」と中谷さん。
「勉強家」が世の中を動かしていた時代だったのですね。

○「東京が都になったから、京都が発展した。」(中谷彰宏)

五木寛之さんが「京都はテクノロジーのまちだ」と書いていて、
びっくりしたことがありましたが、今回その背景がわかりました。
「東京が都になったから、京都が発展した。
天皇がいなくなってしまった。このままではつぶれてしまう。
なんとかせねばと、岡崎に水力発電所をつくった。
日本で初めて市電が走るようになった。」と中谷さん。
危機意識と進取性が、古き佳き京都を残したのですね。

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月ナカ生活 コーディネーター・曽我清美