月刊・中谷彰宏「月ナカ生活」

貧困人生から、お札の肖像へ。

樋口一葉に学ぶ、ど根性金銭術。

月刊・中谷彰宏162「選ばないことで、チャンスをつかめる。」――すべての出会いを縁にする生き方術。

5千円札の肖像画といえば、樋口一葉。
でもなぜ、小説家である一葉が選ばれたのでしょうか。
樋口一葉は、生涯お金に苦労しました。
小説を書き始めたのも、懸賞金が狙いでした。
家長として生活を守るために雑貨屋を始めたり、
借金を頼みに、知り合いをまわったり、株に手を出そうとしたり。
そんな「下層」体験が、一葉の文学を開花させたのです。
24歳で死去。生涯お金には恵まれませんでしたが、
文学的才能を発揮することができた一葉の人生。
ど根性で人生を切り開く方法、中谷さんから教わりました。

★こんな方にお奨めです♪

□お金に困っている方。
□根性を身に着けたい方。
□仕事を選り好みしてしまう方。

ゲスト:奈良巧さん(編集者)

【単品】月刊・中谷彰宏162

本編の一部を無料試聴いただけます。

【データ版】月ナカ162 価格:1,700円(税込)

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【CD版】月ナカ162 価格:5,000円(税・送料込)

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○「女性でお札になったのは、神功皇后、紫式部と樋口一葉。」(中谷彰宏)

2024年に発行が予定されている、新しい紙幣。
1万円札は、福沢諭吉から渋沢栄一に、
5千円札は、樋口一葉から津田梅子に、
千円札は、野口英世から北里柴三郎へと変更されます。
「女性でお札になったのは、神功皇后、2千円札の紫式部、樋口一葉。
今回は、樋口一葉と津田梅子の人生をお話しましょう。」
根性ある女性とお金との関係とは、どのようなものでしょうか。

○「懸賞金目当てで、小説を書き始める。」(中谷彰宏)

樋口一葉が12歳のとき、お父さんが、借金を残して死去。
いきなり家長になった一葉はお金を求めてあがきました。
苦手な針仕事では足りない。そのために、始めたのが小説執筆。
「田辺辰子(三宅花圃)が賞金33円20銭を獲得した。
友達の成功を妬むのではなく、自分のチャンスにしようとした。
身近な成功者は、大きい。」と中谷さん。
樋口一葉の偉大さは、素直さとド根性だったのですね。

○「雑貨屋経営で、下層のリアルを見た。」(中谷彰宏)

21歳で始めたのが雑貨屋。石鹸やおもちゃを商いました。
前は吉原遊廓、裏は火葬場。見様見真似の経営は9ヶ月で破綻。
しかし、この体験は、一葉にとってはかけがいのないものでした。
「ここで、すごい下層を見た。すでに上流階級も見ている。
その両方を見たことは、作品を書く上ですごく大事。
源氏物語だけでは、リアルさが足りない。」と中谷さん。
数々の名作を生み出す土壌は、異世界体験で培われたのですね。

○「株で儲けたという話を聞いて、教えを請いに出向く。」(中谷彰宏)

同じ頃、株で一山当てたという話を耳にした一葉。
さっそく、その奥義を伝授してもらうために出向きました。
「教えてくださいというと、いいよということになった。
さらには、お小遣いもあげようと、お誘いも受けた。
こんな体験が『奇跡の14ヶ月』につながっている。」
「大つごもり」「たけくらべ」「行く雲」「にごりえ」「十三夜」。
作品は森鴎外や幸田露伴から絶賛され、明治文壇の頂点に。
しかし、貧困から抜け出すことはできませんでした。

○「源氏物語に、リアリズムを持ち込んだのが一葉。」(中谷彰宏)

生涯お金に縁のなかった樋口一葉。
そのぶん、お金に対する執着は強いものがありました。
「それまでの小説には、数字が出てこなかった。
源氏物語にリアリズムを持ち込んだのが、樋口一葉。
恋愛に、ウシジマくんの世界を持ち込んだ。」と中谷さん。
「にごりえ」の三角関係も、貧富を軸に描かれています。
「たけくらべ」の子供たちにも、貧しさが深く関わっています。
貧富というリアルに、樋口一葉の世界が凝縮されているのですね。

○「貧乏をネタにして、芸術に昇華させた。」(中谷彰宏)

樋口一葉、本名は「奈津」。「一葉」はペンネームです。
貧困を極めた一葉は「おあし=お金」がありません。
おあしがないといえば、だるまさんを連想させます。
だるまさん、つまり達磨大師は大河に葦の小舟で乗り出しました。
1枚の葉っぱのような小舟、ここから「一葉」となったのです。
「樋口一葉が、お札の肖像画に選ばれたのはすごい。」と中谷さん。
このエピソードで、もっと5千円札が身近に感じられますね。

○「選り好みは、潜在的チャンスを逃す。」(中谷彰宏)

人との出会いで、人生は展開していきます。
でも、歳とともに、選り好みするようになるのも事実。
「成功者は、登場人物に無駄がない。必要な時に、必要な人が現れる。
そのためには、選り好みをしないこと。
選り好みは、潜在的チャンスを逃す。」と中谷さん。
人物の人生を追うことで見えてくる、出会いのリズム。
それを掴むためには、流れに身を任せることなのですね。

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月ナカ生活 コーディネーター・曽我清美