月刊・中谷彰宏「月ナカ生活」

ピカソとマティス――敬愛しあう、二つの才能。

天才を味わう、中谷流「ピカソ」鑑賞法。

月刊・中谷彰宏155「ピカソ・モジリアニ・マティス」いい女は、天才を愛する。

今号から、「仕事の月ナカ」は「教養の月ナカ」に衣替え。

今回は芸術論。ピカソを軸に、絵画の世界をみていきます。

「芸術のメジャーリーグ」ともいうべきエコール・ド・パリ。

才能はあっても貧しい外国人芸術家たちがパリに集結しました。

「女性からインスピレーションを得た」ピカソの作風の変遷。

モジリアーニとのエピソードから、ライバル・マティスとの交流。

ピカソを愛した「才能と生命力がある女性」たちの物語は、

「天才」として生きる覚悟を教えてくれます。

「天才」を鑑賞する方法、中谷さんから教わりました。


★こんな方にお奨めです♪


□ピカソの絵を味わいたい方。

□エコール・ド・パリを体感したい方。

□天才との向き合い方を学びたい方。

ゲスト:奈良巧さん(編集者)

【単品】月刊・中谷彰宏155

本編の一部を無料試聴いただけます。

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○「当時のパリは、芸術のメジャーリーグだった。」(中谷彰宏)

エコール・ド・パリ――20世紀前半のパリは、まさに芸術の都。

各地から若い才能が集い、おたがい切磋琢磨していました。

「イタリアからモジリアーニ、ロシアからシャガール、

スペインからピカソ。日本からは藤田嗣治。

当時のパリは、芸術のメジャーリーグだった。」と中谷さん。

「教養の月ナカ」の第1回は、ピカソとその次代がテーマ。

エコール・ド・パリを、味わい尽くしましょう。

○「エコール・ド・パリでは、ぶっとんでいることが価値。」(中谷彰宏)

「青の時代」というと、ピカソの青年期の陰鬱とした作風。

そんなふうにとらえられていますが、中谷さんはこう指摘します。

「青は、キリスト教的には『高貴』を意味する。マリア様の色。

底辺の人たちを描くのに、あえて青を使った。『どうだ!』と。

このぶっとんだ感じに、パリの芸術家たちは驚いた。」

ピカソをして「マーケティングがうまい。」と評する中谷さん。

私たち日本人がみるピカソと、当時のパリの人たちがみるピカソ。

両者にはだいぶ乖離がありそうです。修正したいですね。

○「ピカソは、女性からインスピレーションを得た。」(中谷彰宏)

「青の時代」から「バラ色の時代」とピカソの画風は一変します。

この変化をもたらしたのが、最初の恋人・フェルナンド・オリヴィエ。

「アヴィニョンの娘」など、キュビズム時代のモデルをつとめるなど、

不遇時代のピカソと生活をともにした女性です。

「ピカソは、女性からインスピレーションを得た。

いきなり同棲から始まったから、明るい絵になった。」と中谷さん。

この後も、ピカソの絵は、つきあう女性によって進化し続けていきます。

○「ピカソが愛したのは、若くて美しくて、才能と生命力がある女性。」(中谷彰宏)

 


フェルナンド・オリヴィエ、エヴァ・グエル、オルガ・コクローヴァ、

マリー・テレーズ、ドラ・マール、フランソワーズ・ジロー、

ジャクリーヌ・ロック。ピカソと恋愛関係にあった女性たちです。

「絵の根源は、苦悩と生命力。ピカソの恋愛は、9年サイクル。

共通点は、若くて美しくて、才能と生命力がある女性。」と中谷さん。

出会いと別れには「苦悩」は付きもの。そして、絵は苦悩から生まれる。

恋愛は、ピカソの創造性には必要不可欠だったのかもしれません。

○「『ゲルニカ』の生みの親は、ドラ・マール。」(中谷彰宏)

ピカソの代表作の一つに「ゲルニカ」があります。

「ゲルニカ」を描くピカソの写真を撮影したのがドラ・マール。

「泣く女」のモデルとしても知られています。

「ピカソ54歳のときに、28歳のドラ・マールと恋をした。

同郷のスペイン出身。詩人でもあり、写真家でもある知性派。

『ゲルニカ』のアイディアは、ドラ・マールとの会話から生まれた。」

つぎの恋人・マリー・テレーズとのアトリエで「決闘」するなど、

ドラ・マールをめぐる物語も、味わい深いものがあります。

○「マティスは合理的。規則正しい生活を送っていた。」(中谷彰宏)

ピカソのライバルであり友人であったのが、アンリ・マティス。

マティスは、さまざまな面でピカソとは好対照です。

「ピカソはポーズをとらせない。マティスはとらせる。

ピカソは破壊的な生活、マティスは規則正しい生活。」と中谷さん。

そんなマティスですが、ピカソ同様、女性との交際は激しく、

41歳、47歳、49歳、52歳、58歳、66際、72歳、85歳

――という年齢で、新しい恋愛をスタートさせています。

芸術家はモテるのか、それとも創作には女性が不可欠なのか。

芸術家と女性の関係は、一般人にはうかがい知れませんね。

○「ピカソにとって、キャンバスは日記。」(中谷彰宏)

ピカソが唯一頻繁に相談していたのが、ライバル・マティスでした。

ピカソにとってリスペクトできるのは、マティスだけだったようです。

「ピカソとマティスは、青年と大人の関係。マティスは大人。

ピカソにとってキャンバスは日記、マティスにとっては実験だった。

人生が絵に表れる。僕たちは、芸術家の苦悩を観る。」と中谷さん。

ピカソの絵を病床の暖炉に飾って、眺めつづけたマティス。

マティスのお葬式に、悲しすぎて行けなかったピカソ。

ライバルだからこそ、リスペクトしあう。麗しい関係ですね。

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月ナカ生活 コーディネーター・曽我清美