月刊・中谷彰宏「月ナカ生活」

白黒つけずに、グレーな解決。

仏教で体得する、中谷流「寛容」人生術。

月刊・中谷彰宏153「美は、矛盾にあり。」――白黒つけずに吸収する生き方術

ビジネスの世界で重視される、プレゼンテーションやディベートの力。

でも日常生活においては、これらはむしろ弊害が大きいかもしれません。

西洋発のビジネスのは、合理性と整合性が問われます。

でも、私たち日本人の精神性が嗜好するのは、むしろ非合理性や矛盾。

和魂洋才――こうした相反する世界を生きるのが、私たち日本人なのです。

では、日本人として幸せな人生を送るためには、どうすればいいでしょうか。

そのヒントは「仏教」にありました。

仏教でひもとく、これからの生き方、中谷さんから伺いました。


★こんな方にお奨めです♪


□仏教の歴史を概観したい方。

□寛容さを身につけたい方。

□矛盾や非合理性が許せない方。

ゲスト:奈良巧さん(編集者)

【単品】月刊・中谷彰宏153

本編の一部を無料試聴いただけます。

【データ版】月ナカ153 価格:1,700円(税込)

※メールでデータをお送りします。

自動配信ではありませんので、配信に最長1日かかります。

【CD版】月ナカ153 価格:5,000円(税・送料込)

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○「価値がわかるのは、一段上まで。」(中谷彰宏)

靴、お寿司屋さん、パン――どんなものにも「質」があります。

「人は『1段上』までなら、その値打ちが理解できる。

でも2段上になると、もうわからない。イギリスの靴はかたい、

比内地鶏もかたいと、クレームになってしまう。」と中谷さん。

ふだん菓子パンを食べている人は、フランスパンは「かたい」。

ドイツパンは「酸っぱい」としか理解できないのです。

より上質なものを味わうには、段階を踏む必要があるのですね。





○「仏像は、フィギュア。」(中谷彰宏)

これから仏教を学ぼうという方には、道は2つあると中谷さん。

1つは「物語」から入る方法。

もう1つは「仏像」から入る方法。

前者は、仏教講話や説話などの「おはなし」で仏教を理解。

後者は、仏像をめぐる体系から仏教を理解していきます。

「仏像は、フィギュア。プラモ的。

如来、菩薩、明王、天部。仏像は4パターン。」と中谷さん。

あなたは「物語」から入りますか。それとも「仏像」?





○「お伊勢参りは、観光事業になっていった。」(中谷彰宏)

そもそも宗教行事だったお伊勢参り。

江戸時代には、すっかり庶民の娯楽になっていた。

科学技術をあまり重視していなかったキリスト教国家。

しかし十字軍遠征の結果、科学技術への見直しが生まれ、

これが、ルネッサンスにつながっていった。

砂漠を行く隊商。彼らの一番のお土産は「物語」。

そこから、『千夜一夜物語』が生まれた。

中谷さんの歴史叙述は、一度聴いたら忘れられませんね。






○「仏像をつくったのは、アレキサンダー大王。」(中谷彰宏)

仏教は、もともと偶像崇拝禁止だったんですね。知りませんでした。

「アレキサンダー大王はギリシア人。なんでもフィギュアにしたがる民族。

大王の東方遠征によって、仏教にフィギュアが生まれた。それが仏像。」

それが中国、朝鮮半島、そして日本に伝わったというのです。

ちなみに、日本でも京都と滋賀では、仏像のタイプが異なるそうです。

前者は、日本風に発達した仏像。後者は、伝来時の奈良風とのこと。

仏像をめぐる「物語」、勉強してから、お寺を訪ねたいですね。






○「キティちゃんは、習合する。」(中谷彰宏)


習合とは、いくつかの教義などを、とりあわせ折衷すること。

日本でも、神道と仏教が集合して、神宮寺などが築かれました。

「日本人は、寛大に海外の文化を受け入れてきた。

白黒つけずにグレー。いいとこ取り。矛盾が日本の美意識。

キティちゃんは、どことも組む。日本的に習合している。」

よく見かけますね、鎧兜を着ている、ご当地キティちゃん(笑)

どことでも上手に混じり合うのが、日本の強みだったのです。

白黒つけずにグレー。これが日本人の流儀なのですね。





○「鎌倉仏教は、日本仏教のプロテスタント。」(中谷彰宏)


6世紀に伝来した仏教。最初は、貴族のためのものでした。

飛鳥寺、法隆寺、興福寺など、よく知られている寺院の多くは、

皇室や蘇我氏などの平和と繁栄を祈願するための宗教施設でした。

それが庶民に開放されたのは、鎌倉時代になってから。

浄土宗、浄土真宗、臨済宗、曹洞宗、日蓮宗といった鎌倉仏教。

「鎌倉仏教は、日本仏教のプロテスタント。

お坊さんは、ロックミュージシャンになった。」と中谷さん。

お坊さんの役割も、時代によってかなり違ったのですね。





○「『隣人』とは、苦手な人のこと。」(中谷彰宏)


「汝の隣人を愛せよ」――イエス・キリストの有名な言葉です。

では、ここでいう「隣人」とは、いったい誰なのでしょうか?

「隣人とは、苦手な人。めんどくさいオヤジ。

世界的な宗教に共通するのは、自己責任と博愛主義。

やったことは返ってくるという自業自得的な考え方と、

それでも事情を汲んであげようという寛容な心が、

精神をより高いものにしてくれる。」と中谷さん。

苦手な人や「別世界」を通じて、精神を高めましょう。





○「お地蔵様は、地獄の国選弁護人。」(中谷彰宏)


世の中、知っているようで、知らないことばかり。

地獄やお地蔵様とは何なのか、今回はじめて知りました。

「地獄は道教の世界観。本来、仏教にはない概念。

地獄で自分の罪を自己申告して、それが閻魔様に裁かれる。

閻魔様は裁判官。被告を弁護してくれるのがお地蔵様。

お地蔵様の弁護によって極楽に行けることが決まれば、

観音様が迎えに来てくれる。」と中谷さん。

これから、お地蔵様や観音様への向き合い方がかわりますね。

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月ナカ生活 コーディネーター・曽我清美