自動改札機の普及によって、改札係の仕事はすっかりなくなりました。
今後、スーパーのレジも役所の手続きも無人化していくことでしょう。
さらには、税理士や医師の仕事まで、AIは進出していくようです。
そんななか、私たちは、どのような心構えで仕事に向き合えばいいのでしょうか?
「『人手』として生きるか、それとも『人材』として生きるか。
選ぶのは自分。『人材』として生きるためには、成長意欲。
勉強し続ける人だけが『人材』として生きていける。」と中谷さん。
成長したいという意欲、そしてそれを支える日々の勉強。
これが、両者の生き方を分ける指標になりそうです。
AI時代に、活躍し続ける仕事術、中谷さんから伺いました。
★こんな方にお奨めです♪
□人手不足に悩む経営者やマネジャー。
□代替可能な人手ではなく、人材として生きたい方。
□これからの経営を知りたい方。
どれだけ努力したか、どれだけ苦労したか。
傾けた労力をを理解してもらいたいのは、人情です。
でも、それを表に出さないのがダンディズム。
「仕込みに十日かけたとか、そういうことを職人は言わない。
苦労を表に出さないのが、おもてなし。」と中谷さん。
これはコシノジュンコさんの受け売りとのことですが、
とても説得力がありますね。
同情より「リスペクト」。苦労こそ、秘すれば花なのですね。
「『人手』は待遇重視。待遇向上を望むのは『人手』の権利。
成長することを目的とするのが『人材』。」と中谷さん。
そう考えると、昨今の人手不足は「人材」として生きようという人が、
増えてきていることが、背景にあるのかもしれませんね。
お金より大切な価値。それは「成長」。
「成長」に注視することが、これからの経営の核になりそうですね。
教育力のある仕事、職場をつくっていきましょう。
お金のために働こうという人が減ってくると、待遇だけよくしても、
応募してくるのは「人手」ばかりとなりかねません。
「『安く使おう』という考え方は、人手型の経営者。
社員をいかに教育していくかが、これからの経営者の仕事。
『安く使おう』から『どう成長させよう』へ切り替えよう。」と中谷さん。
社会が成熟していくなか、一人ひとりが自立していこうとしています。
経営のありかたも本質的な転換が迫られてきているようです。
劇団四季は、安心して稽古に励めるように、
劇団員の生活の安定を保証しているのだそうです。
「せっかく才能に恵まれていても、生活を立てるために、
誘惑に負けてしまうこともある。それで才能がつぶされるのは残念。
無名塾も宝塚もジャニーズもバイトを禁止しているのは、
しっかり育成しようという理念があるから。」と中谷さん。
経営者の仕事は、安心して仕事に打ち込める環境をつくること。
管理から教育へ――マネジメントの進化は着実に進んでいるのです。
もう一つ重要になってきているのが「成果」を出す仕組みづくり。
中谷さんが高く評価するのが、ステーキの佰食屋。
ここでは、その名の通り、1日100食限定で提供しています。
スタッフは仕事が終え次第、業務終了。
だから、速く上質なものを生み出そうと全力を尽くします。
スピードが質を生むという典型的なケースといえます。
従業員の時間を尊重することが、企業の収益につながる時代なのですね。
東京ドームのビールの売り子さん。
売れる子と売れない子では、雲泥の差がつくそうです。
「センスのいい子は、流れを読むことができる。
ビールを注ぎながら、つぎのお客さんにアイコンタクトしている。
売れっ子は、センスがいい。それが頭のよさ。」と中谷さん。
このあたりのセンスは、生まれ持ったものが大きそうですが、
その才能を開花させられるかどうかは、勉強次第。
せっかくの才能、しっかり花開かせたいですね。
売り手市場になると、従業員の立場は強くなります。
待遇改善の声が上がるのは必然ともいえます。
でも、そんな動きも含めて舵取りをするのが、経営者の仕事。
「人手不足は、改革のチャンス。」と中谷さん。
私の知り合いの会社でも、ここぞとばかりに、
「人手」に転職してもらい、「人材」獲得に動きました。
人手不足時代は、体質改善をはかる、またとないチャンス。
ピンチはチャンス。ピンチを活かして、次の流れにのりましょう。
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