○「ギリギリセーフは、アウト。」(中谷彰宏)
締切日に間に合わせるのは、社会人として当然です。
でも、間に合ったからといって、周囲をハラハラさせている。
そんな人は、プロフェッショナルとはいえません。
マンガ家・秋元治さんは、「こち亀」連載にあたって、
3号前倒しを厳守して、仕事をされていたそうです。
それが穴を開けずに、長期連載を可能にしたのです。
「ギリギリセーフは、アウト。」と中谷さん。
周りを安心させる、安定感が一流の条件なのですね。
○「スピードを、最優先しよう。」(中谷彰宏)
いっぱいいっぱいになっている人は、頭が混乱しています。
緊急度なのか重要度なのか、優先順位を決定できないのです。
優先順位の基準が明確でないと、こういう事態に陥ります。
「優先すべきは、スピード。スピードを最優先しよう。
とにかく仕事が速いのがプロ。」と中谷さん。
ちぎっては投げちぎっては投げ。これが仕事の基本。
クオリティ云々言う前に、終わらせることが第一なのですね。
○「プロは、チーム優先」(中谷彰宏)
仕事ができない人は、独り相撲をとってしまいます。
自分のこだわりや納得感を追求して、締め切りを守れない。
そんな人は、少なくありません。
「自分よりも、チームを優先できるのがプロ。
ボールを持ちすぎるのは、みんなの迷惑。」と中谷さん。
自分の満足度よりも関係者の満足度を考えられる。
チームワーク最優先が、プロフェッショナルの心構えなのです。
○「『そこそこ』に、余裕が表れる。」(中谷彰宏)
「ライターに求められるのはスピード。なんでも書けること。
クオリティは関係ない。そこそこでOK。」と中谷さん。
仕事で求められるのは、じつは「そこそこ」なのです。
でも、それを知らないアマチュアは、ボールを離さない……
ワンタッチで返す。そんなリアクションのよさのほうが、
チームワークにとっては、プレーのクオリティよりずっと大事。
「そこそこ」主義が、チームプレーを活性化するのですね。
○「素人臭さを、演出しよう。」(中谷彰宏)
「プロの怖いところは、素人臭さを出してくるところ。
おろおろしたり、びっくりしたりして、手玉にとる。」と中谷さん。
一方、初心者は見破られないように、精一杯背伸びします。
でも、その背伸びは、裸の王様。周りの人にはお見通し。
赤っ恥をかかないためには、背伸びや自慢は禁物です。
むしろ、素人臭さを演出することが、プロの立ち振舞なのです。
○「反復するから、好きになる。」(中谷彰宏)
「好きだから、反復するのではない。
反復するから好きになる。」と中谷さん。
お母さんがよく作ってくれたから、カレーが好き。
家にたくさんあったから、スポ根マンガが好き。
「好き」という感情は、論理的ではありません。
それは、経験量によって決まるのが現実なのです。
結果的に、たまたまたくさんやってきたこと。
その中に、「好きなこと」が見つかるものなのですね。
○「変化を求めると、パターン化してしまう。」(中谷彰宏)
「僕はこれまで、同じ話をするのを避けていたけれど、
最近、同じ話のがいいのかなと思うようになった。」と中谷さん。
反復によって、技に磨きがかかり、「高み」に到達できる。
これは落語などの話芸には、よく見られる現象。
「変化を求めると、逆に、パターン化してしまう。
同じことを反復することで、変化が生まれる。だから成長する。」
あれこれと刺激を求めるより、ひとつのことを反復する。
その「行」が、より高い境地に導いてくれるのですね。