○「いつか悟ると思っていると、今がしんどくなる。」(中谷彰宏)
「悟りの境地」とは、いったいどんな状態をさすのでしょうか。
人生を達観したときに到達する心境でしょうか?
人間社会の真理を見据えたときに得られる世界観でしょうか?
中谷さんは、こうおっしゃいます。
「悟りの境地とは、悩んでいることも含んでいる。
階段の上にあるのではなく、今この瞬間にある。
現時点での『正解』を更新していこう。」
そう、今この瞬間での「正解」を掴み取ろうという覚悟。
これが、悟りの境地。
悟っている人は、幸せに悩み、幸せに苦しめるのですね。
○「お金持ちは、お金を意識しない。」(中谷彰宏)
「高級車に乗るために、安アパート暮らし。こういう人がお金持ち。
お金を持っていないお金持ちもいる。」と中谷さん。
お金はあくまでも、自分が幸せになるための手段にすぎません。
こう割り切っている人は、お金に振りまわされません。
そういう意味では、お金を持っていても、
失うんじゃないかとビクビクしている人は、お金持ちではありません。
「お金持ちは、今、お金があるかどうかではない。
お金持ちの精神でいるかどうかが、お金持ちの条件。」と中谷さん。
お金そのものより、お金持ちの「余裕」を意識したいですね。
○「『おいしい』と感じられる人が、幸せ。」(中谷彰宏)
メンタルを病んでいる人は、おいしさを感じにくいそうです。
窮地に立たされている人は、おいしさを味わうどこではありません。
「『おいしい』と感じられ人が、幸せ。」と中谷さんが言うように、
「おいしい」と感じられているとき、私たちは「幸せ」なのです。
「幸せ」という言葉は曖昧模糊としています。
人によっては、それが金銭によってもたらされると信じていたり、
名声や評価によって確立されると思っている人もいるでしょう。
ところが、幸せとは絶対的なものではないのですね。
心のありようの大切さを、中谷さんは語りかけているのです。
○「ダイエットして、味覚をリセットしよう。」(中谷彰宏)
ソースや醤油といった調味料をきらう子供は少なくありません。
それが年をとるごとに、だんだんきつい調味料を好むようになります。
一般には、さまざまな味を体験することで、舌が肥えるといわれますが、
じつは、子供の舌のほうが肥えているのかもしれません。
中谷さんの味覚の原点は、少年・青年時代の味。
水練学校帰りのコロッケ。予備校時代の牛丼。大学時代のカレー。
「メタボの人は、味に鈍感になっている。
ダイエットすれば、味覚がリセットされる。」と中谷さん。
ダイエットして、「少年時代の味」を取り戻しましょう。
○「思い出の食べ物で、幸せな気分になれる。」(中谷彰宏)
「『幸せな出来事』というものは存在しない。
幸せとは、自分の感じ方。おいしいと感じられる力。」と中谷さん。
袋麺のラーメンにまつわるお母さんの思い出。
大学受験のときに毎日食べた吉野家の牛丼。
給食が好きだった中谷さんは、給食っぽい食べ物が好きなのだとか(笑)。
「『おいしい』は、思い出とともになる。
楽しい記憶とつながるから、幸せな気持ちになれる。」
今回のトークで紹介された「思い出の食べ物」の数々は、
中谷さんの元気の源。ぜひ、トライしてみてくださいね。
○「ヘトヘトになれば、幸せになれる。」(中谷彰宏)
名古屋駅の高島屋にあるマイセンのヒレカツ弁当。
中谷さんの絶賛トークを聴いていたら、食べてみたくなりました。
「3日間、みっちり仕事としてヘトヘト。
その充実感の中で食べるからおいしい。
しんどいことをやらなければ、この幸せは味わえない。」と中谷さん。
同じ物を食べても、空腹を満たすために食べるのと、
充実感に満たされて食べるのでは大違い。
ちなみに、このお弁当を頬張るとき、中谷さんは、
ふだんの「とんかつ作法」とは異なる行動をとるのだそうです。
ふだんはキャベツから食べるところを、ごはんから行くのです。
「お米の味! ごはん、おいしいなあって♪」
シズル感たっぷりの食べ物紹介は、中谷さんの十八番ですね。
○「タクシーでも、美容院でも、ごちそうさま。」(中谷彰宏)
収録の締めくくり、ふだんなら、「ありがとうございました」となるところが、
今回は、思わず「ごちそうさまでした」となってしまいました(笑)。
食べ物の話題にぴったりなエンディングとなりました。
「ぼくは、タクシーでも、美容院でも、つい、
『ごちそうさま』って言ってしまうことがある(笑)。」と中谷さん。
そもそも「馳走」という言葉は、相手のために骨を折ることをいいますから、
中谷さんの「ごちそうさま」は、本来の使い方なのかもしれません。
お世話になったら、「ごちそうさま」。そんな表現が流行るかもしれませんね。