○「余裕のなさが、かっこ悪さ。」(中谷彰宏)
人にはそれぞれ行動を決定づける基準があります。
よく中谷さんが「価値軸」とおっしゃいますが、まさにそれです。
ある人は、損得で判断します。ある人は、楽かどうかで判断します。
でも、なかには、かっこいいかどうかで行動する人もいます。
「かっこいいかどうかを考えるのは、余裕がある証拠。
その余裕が、さらにかっこよくしてくれる。」と中谷さん。
余裕を持てば、かっこよくなる。かっこよくなれば、さらに余裕ができる。
こんな好循環を獲得したいものですね。
○「難しい局面を体験することが、キャリアになる。」(中谷彰宏)
では、余裕の好循環は、どうしたら獲得できるのでしょうか?
それは、修羅場をたくさん体験すること。
つぶれた会社に最後まで残って、残務処理を成し遂げる。
「負け戦」を引き受けて、ひとりで戦い続ける。
こんな人たちが、成功を掴んでいるのは、歴史をみても明らかです。
「秀吉は、絶体絶命の殿軍(しんがり)を引き受けたから、
その後の人生が開けた。」と中谷さん。
難しい局面を体験したことが、名誉の経歴になるのですね。
○「社内評価より、社外評価。」(中谷彰宏)
ふしぎなもので、社内評価と社外評価は裏腹になりがち。
社内で評判のいい人は、意外と社外では通用しない。
一方、社内での評判が悪い人が、社外で名を馳せている。
――こんなことはよくあります。
これは、社内と社外での価値軸が真反対だから起こる現象です。
「外」での評価につながるアグレッシブな活躍は、
「内」では往々にして、「出すぎたまね」として嫌われます。
でも、「内」ばかり見ていては、真の実力は身につきません。
「外」を意識することで、いつまでも成長できるのです。
○「食わず嫌いに、チャンスがある。」(中谷彰宏)
翻訳書には手が伸びない。経営書が苦手。小説は読む気が起こらない。
読書には、人それぞれの志向性が表れます。
でも、今の状態をよしとしていれば、成長の機会を逃してしまいます。
「食わず嫌いに、チャンスがある。」と中谷さん。
今まで避けてきた読書ジャンルに、あえてトライしてみましょう。
結果的に、そのジャンルが好きになれなくてもいいのです。
そういうトライにこそ意味があるのですから。
「『この1行』に出会えれば、それでいい。」と中谷さん。
そんな「1行」との出会いが、読書の醍醐味なのですね。
○「素直だと、運命の本に出会える。」(中谷彰宏)
「好きなこと」の大切さを、中谷さんはよくおっしゃいます。
でも、「好きなこと」だけにこもってしまうと、プロにはなれません。
「読書には素直さが大事。黙って読めるのは才能。」と中谷さん。
周囲の読書家からの推薦図書を読んでみる。
たとえ気乗りしないものであっても、黙って読んでみる。
そういう柔軟性が、「好きなこと」に磨きをかけていき、
しだいに「専門分野」として確立していくのです。
「オタク」が「専門家」になるかどうかは、この瞬間で決まります。
素直さ、これがプロフェッショナルに不可欠な資質なのですね。
○「移動すると、モチベーションが上がる。」(中谷彰宏)
集中できない。モチベーションが上がらない。
そんなとき、静かな場所に、一人ひっそりこもるのは逆効果。
そういう環境では、意外と集中できないものです。
適度な雑音があったほうが集中できるのが実際のところです。
最近、コワーキングスペースが増えてきていますが、
その背景には、こうした事情があるのでしょう。
みんながんばっている場所に身を置くと、自分もがんばれる。
自習室や図書館の「白熱空間」は、やる気を高めてくれます。
学生時代、中谷さんは、図書館をはしごしていたそうです。
「白熱空間」に「移動」を絡めれば、集中力アップ間違いなしです。
○「読書は、勉強ではない。衣食住の一部。」(中谷彰宏)
「読書=勉強」という先入観を、多くの人は持っています。
でも、これは学生時代からの認識を変えられないでいる証拠。
そのマインドが、読書を遠ざけてしまっているのです。
「読書は、勉強ではない。衣食住の一部。」と中谷さん。
ご飯を食べたり、お風呂に入ったりするように本を読む。
リラックスするために本を読む。元気になるために本を読む。
本とは、心に栄養をもたらすサプリメントなのですね。