○「理不尽は、合理的。」(中谷彰宏)
課長は「OK」を出したのに、あとになってダメ出し。
どうやら、部長が「NO」と言ったらしい……
――こんな話は、企業社会にはよくあることです。
こういうときに「理不尽!」として騒ぎ立てるか、
企業社会の奥深さを噛みしめて、叡智を得るかでは大違い。
その違いで、その後の人生が決まるといってもいいでしょう。
「理不尽」の向こう側には、「合理性」が隠れています。
それを発見できるかが、神様のテスト。
「理不尽!」では、解答用紙を白紙で提出するようなもの。
神様が期待する「答」を見つけ出しましょう。
○「アウェイ体験が、メンタルを強化する。」(中谷彰宏)
うつ病の原因は、ストレスや疲労の蓄積。
たまったストレスがある限度を超えると、心を病んでしまいます。
たいていのストレスは、不慣れな体験によってもたらされます。
よく「五月病」といわれる精神失調は、年度替わりで、
不慣れな環境に身を置かれることが原因かもしれません。
では、どうしたらメンタルの健康を保つことができるでしょうか?
それは、「アウェイ体験」を積むこと。
不慣れなことに、ふだんから身体をならすのです。
新しい習い事を始める。言葉が通じない外国を旅行する。
こんな体験が、私たちのメンタルをしなやかにしてくれるのです。
○「疲労快復力のある人になろう。」(中谷彰宏)
ストレス社会において、重宝がられるのが「疲労快復力」のある人。
疲労快復力というのは、2つ意味があります。
1つは、「自分の疲労」を快復する力を持っている人。
もう1つは、「他人の疲労」を快復する力のある人。
魚のマンボウには、そんな他人(魚?)快復力があるそうです。
傷ついた魚は、マンボウの元に身を寄せ傷を癒すのだそうです。
マンボウのような快復力を持っている人はモテモテです。
そのためには、まず自分が快復力を高める技を身につけること。
ストレス知らずの中谷さんから、その技法を学んでいきましょう。
○「仕事ができれば、休むことができる。」(中谷彰宏)
ストレス社会を生き抜くために必要なのが「休み力」。
「休み」を上手につかみ取る能力です。
「サボる技術」と言ってもいいかもしれません。
では、どうしたら、休めるようになるのでしょうか?
それは、「仕事ができる人」になることです。
仕事ができる人、つまり信用がある人は監視されません。
だから、サボることができます。
一方、仕事ができない人は、つねに監視されているからサボれない。
サボれないから、疲労とストレスが蓄積していってしまう……。
仕事能力を高めて、監視の目から逃れましょう。
○「無駄な動きで、消耗しないようにしよう。」(中谷彰宏)
中田英寿選手は、試合中、よく「歩いて」いました。
全体が見渡せているので、走り回る必要がなかったのです。
プロフェッショナルは、無駄な動きが少ないものです。
仕事ができない人にかぎって、無駄によく動きまわります。
でも、そういう人にかぎって、ドタバタしているのを、
バリバリやっていると勘違いするので困ったものです。
動きまわって、最後は、バテて周りに迷惑をかける。
そうならないためには、無駄な動きに敏感になること。
無駄な動きを減らすことが、心身の消耗を防いでくれるのです。
○「ブラック社員とは、勉強しない社員。」(中谷彰宏)
勤めている会社を「ブラック企業」と批判する人は、
ひょっとしたら、自分が「ブラック社員」なのかもしれません。
「ブラック企業とは、社員を教育しない会社。
ブラック社員とは、勉強しないで働く社員。」と中谷さん。
勉強する社員は、要領がよくなるので時間に余裕が生まれます。
時間ができるので、さらに勉強して能力を高めることができます。
そういう好循環に入れたら、しめたものです。
会社や上司を批判する前に、自分が勉強で生まれ変わる。
プロフェッショナルへの道は、勉強から始まるのです。
○「逃げるから、やらされる。」(中谷彰宏)
前倒し仕事は、ストレスからの解法に本質があります。
単に「仕事を早めに仕上げる」という意味ではありません。
前倒しすることで、精神的な余裕が生まれ、それが仕事の質を高めます。
当然、ストレスもないので、心身の健康が保たれます。
「逃げるから、しんどい。逃げるから、やらされる。」と中谷さん。
「逃げ」とは、目の前の仕事をずるずると後回しにすること。
すぐやれば10分でできることも、後回しにすれば何時間もかかってしまう。
同じ仕事でも、「やらされる」になるか「仕掛ける」になるのかで大違い。
すべては、今、目の前にある仕事への向き合い方で決まるのです。
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月ナカ生活 コーディネーター・曽我清美