月刊・中谷彰宏「月ナカ生活」

「ファースト映画」では味わえない。

中谷流「ファーストキス」映画術。

別冊・中谷彰宏194「毎回、ファーストキスをしよう。」――『超高速!参勤交代 リターンズ』『50回目のファーストキス』

「途中から観てもいい。筋は関係ない。」と中谷さん。
これは「映画の別ナカ」の一貫したメッセージです。
でも正直なところ、最初は、その真意がわかりませんでした。
映画はストーリー。そういう先入観が抜けなかったからです。
でも、いまではすっかり認識を改めました。
映画の見所は「表現」。映画とドラマの違いはここです。
丹精し尽くしたセリフの数々。技巧を凝らした映像の数々。
映画は、ワンシーン、ワンシーンの集大成なのです。
「表現」を味わうための鑑賞作法、中谷さんから教わりました。

ゲスト:奈良巧さん(編集者)

【単品】別冊・中谷彰宏194

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○「情報は、早送りで観ていい。」(中谷彰宏)

タイパ――タイムパフォーマンスを重視する風潮。
倍速で観る「ファスト映画」が取り沙汰されています。
「早見している人は「情報」を得ている。
情報は、早送りで観てもかまわない。
でも、表現を味わうには、早見はできない。」と中谷さん。
情報として向き合う映像と表現として向き合う映像。
今回のテーマは「世界観を味わおう」です。

○「筋がわからないから、より表現を味わえる。」(中谷彰宏)

「最初から観なければならないのは、情報。
途中から観ても「表現」は味わえる。
むしろ筋がわからないほうが、より表現が味わえる。
ゴダールは、映画館をはしごする。」と中谷さん。
映画の醍醐味は「表現」にある。これは斬新な切り口。
何を言うかよりも、どんなふうに言うか。
中谷さんのセリフ好きも、ここに理由があるのでしょうね。

○「日本のドラマツルギーは、組織のしがらみ。」(中谷彰宏)

1本目の映画は「超高速!参勤交代 リターンズ」。
「この映画は、時代劇を新たにした。
日本のドラマツルギーは、組織のしがらみ。
主人公は、義理と人情の間で挟まれる。」と中谷さん。
お殿様とはいっても、幕府の顔色を伺いながら胡麻をすり、
一方で、民の支持に一喜一憂する中小企業の経営者。
行動力と工夫で生き延びる組織のあるじの物語です。

○「裏をかかれる快感が、映画の醍醐味。」(中谷彰宏)

ラーメンは味、映画はストーリー――この認識は、
ひょっとしたら表層的なものかもしれません。
「ラーメンは、味ではなく世界観。異文化との交流。
ご主人の生き様や人生哲学、そして世界観にふれる。
世界観で裏をかかれる。その快感が、映画の醍醐味。
面白いかどうかは、世界観次第。」と中谷さん。
世界観を味わうために不可欠なのは、自分の世界観。
すべての学びは、自分の世界観に通じるのですね。

○「僕のインスタグラムは、写真大喜利。」(中谷彰宏)

中谷さんのインスタグラム、ご覧になりましたか?
「ふつう、自分でやらないらしいんだけど、僕は自分でやりたい。
写真を選んで、1日20本くらいコピーを書く。
僕の世界観は、写真のアングルにも現れている。
大喜利をやるように裏返していきたい。」と中谷さん。
投稿が多すぎて「もうやめてください」と警告があったとか笑
インスタを通じて、中谷さんの世界観にふれましょう。

○「出会いは、感じのよさ次第。」(中谷彰宏)

「超高速!参勤交代」、中谷さんの印象に残ったセリフ、
それは、幕府の実力者の「しょせん人間は生まれよ」。
それに対して、殿様は「違うなあ。誰に出会ったかだなあ」。
「出会いは、受け身ではない。会いに行く。
出会うためには、教養、服装や身なりは大切。
出会えるかどうかは、感じのよさ。」と中谷さん。
おしゃれは、出会いのための前段階だったのですね。

○「モテる男は、手を抜かない。」(中谷彰宏)

2本目の映画は「50回目のファーストキス」。
事故による記憶障害のため、記憶が1日で消え去るルーシー。
彼女に恋をしたヘンリーは、毎日「ナンパ」に精を出します。
彼女の現れるダイナーで、絵を書いたり、ぼろぼろ泣いたり、
エンストや強盗に遭ったように偽装したりと、あの手この手。
「モテる男は、手を抜かない。」と中谷さん。
彼の一途な思いと行動力は、次第に状況を変えていきます。

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月ナカ生活 コーディネーター・曽我清美