月刊・中谷彰宏「月ナカ生活」

「想定外」を減らせば、勝つ。

ティファニーに学ぶ、

「想定外」融通力。

別冊・中谷彰宏188「二人で、初めてのことをしよう。」――『シン・ゴジラ』『ティファニーで朝食を』

ゴジラがいつ出現するかもしれない。
おまけのリングを持ち込むお客様がいるかもしれない。
「勝てないのは、想定する範囲が狭いから。
どこまで想定できるかで勝負は決まる。」と中谷さん。
ただし、想定、つまりシミュレーションすることは、
多くの人にとっては、とても過酷な思考的営みです。
でも、そんな私たちには、本と映画があります。
勝つための想定力の高め方、中谷さんから教わりました。

ゲスト:奈良巧さん(編集者)

【単品】別冊・中谷彰宏188

【データ版】別ナカ188 価格:1,700円(税込)

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○「シン・ゴジラの見所は、日本のお役所仕事。」(中谷彰宏)

1本目の映画は「シン・ゴジラ」です。
この映画のキャッチコピーは「現実対虚構」。
「現実」には「にほん」とルビがふられています。
「ファンタジーはゴジラだけ。ほかはすべてリアル。
全部SFだと面白くない。感情移入できない。
シン・ゴジラの見所は、日本のお役所仕事。」と中谷さん。
危機に直面したときの日本政府のリアルをぜひ。

○「死ぬ覚悟が、生き延びる決意を生む。」(中谷彰宏)

ゴジラによって、日本人は追い込まれていきました。
政府が招聘した3人の学者が示した指針の一つに、
「何もせず、運命をともにする」というのがありました。
「死ぬという選択肢が生まれて、
初めて生き延びるという決意が生まれる。
ゴジラは、想定外の象徴。
想定外に備えなければ、敵には勝てない。」と中谷さん。
勝つためには、想定外への想像力で対処するのですね。

○「ゴジラではなく、人間の生き方が問われている。」(中谷彰宏)

「ゴジラは、移動しているだけ。
反撃はするけど、基本的に歩いているだけ。
人間が勝手にパニックになり、攻撃しようとしている。
ゴジラではなく、人間の生き方が問われている。
ゴジラは、SDGs。」と中谷さん。
コロナにしても同様、危機で問われるのが人間です。
危機は、持続可能な社会を創るための試金石なのですね。

○「世界一有名。でも、内容は誰も知らない映画。」(中谷彰宏)

2本目の映画は「ティファニーで朝食を」です。
「タイトルは、世界一有名。でも、内容は誰も知らない。
朝もやのニューヨーク五番街。開店前のティファニー。
ショーウィンドウを覗き込みながら、ドーナツをかじり、
コーヒーをすするという有名なオープニング。
当初はリムジンだったが、タクシーに変更された。」
ティファニーで「朝食」を、ここから物語が始まります。

○「品がなければ、映画が汚らしくなる。」(中谷彰宏)

主人公・ホリーに扮するのは、オードリー・ヘップバーン。
「寝ぼけ眼のホリーはアイマスクに、イカ胸のシャツ。
高級売春婦を意味している。これも、映画的表現。
最初は、マリリン・モンローの予定だった。
たばこスパスパ、お酒ガブガブ。それでも品がある。
品がある女性でなければ、映画が汚らしくなる。」と中谷さん。
ホリーは、今でいえばパパ活で生計を立てる18歳。
オードリーだからこそ、演じきれるキャラクターですね。

○「融通がきくのが、ティファニー。」(中谷彰宏)

物語は進み、作家・ポールとの親交が深まるホリー。
ふたりは10ドルを携えて、ティファニーに買い物に。
しかし、10ドルで買えるようなものはほとんどありません。
「クラッカーのおまけの指輪に刻印してもらった。
融通がきくのが、ティファニー。」と中谷さん。
ホリーはその後、融通がきかない図書館司書に呆れ顔。
でも、無縁だった本にふれるようになったホリー。
ホリーの成熟が、本を通じて描かれています。

○「束縛と愛は、ぜんぜん違う。」(中谷彰宏)

ポール「束縛と愛は、ぜんぜん違うよ。 君は、人生を真っ向から受け止める勇気がないんだ。 閉じ込められることがいやだと言ったけど、 自分を檻に閉じ込めているだけだ」 自分は「名無しの野良猫」というホリー。 価値観、感性はまるで相容れない二人、 それでも惹かれあっていく、不条理の物語です。

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月ナカ生活 コーディネーター・曽我清美