月刊・中谷彰宏「月ナカ生活」

ロマンチックとは、めちゃくちゃなこと。

「獰猛な愛」で乗り切る、中谷流・突破力講座。

別冊・中谷彰宏184「ロマンティックを、共有しよう。」――『トゥルー・ロマンス』『クール・ランニング』

辞書を引いてみると、「ロマンチック」とは、
「現実の平凡さ・冷たさを離れ、甘美で、
空想的・情緒的または情熱的であるさま」とありました。
ちょっと意外でした。ロマンチックとは、
もっと秘めやかな風情だと思っていたからです。
出会った翌日に結婚。マフィアと警察に追われての逃避行。
雪に無縁のジャマイカ人が、ボブスレーで世界に挑む。
「ロマンチックとは、コテコテの恋愛ではない。
ロマンチックとは、めちゃくちゃなこと。」と中谷さん。
常識を打ち破る突破力、中谷さんから伺いました。

ゲスト:奈良巧さん(編集者)

【単品】別冊・中谷彰宏184

【データ版】別ナカ184 価格:1,700円(税込)

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○「『トップガン』は、兵隊募集の宣伝映画だった。」(中谷彰宏)

「『トップガン』は、兵隊募集の宣伝映画だった。」と中谷さん。
トム・クルーズ主演の「トップガン」、なつかしいですね。
男性たちが熱狂して、MA1を着ていたのを思い出します(笑)
「トップガン」の監督はトニー・スコット。
今回ご紹介の映画「トゥルー・ロマンス」の監督でもあります。
そして脚本は、あのクエンティン・タランティーノ。
日本公開時のキャッチコピーが「獰猛な愛だけが生き残る」。
波乱含みの映画であることは、予測がつきますね。

○「タランティーノは、レンタルビデオ店で働いていた。」(中谷彰宏)

主人公は千葉真一のアクション映画の大ファン。
部屋にも、同じく千葉真一の映画ポスターが何枚も。
タランティーノが自分自身を投影させたキャラクターです。
「『こっち観た? これがそれより先』と貸してくれない。
タランティーノは、レンタルビデオ店で働いていた。」と中谷さん。
「好き」で響きあう、マニアックな世界。
「好き」を持っていることは、幸せなことですね。

○「面白さ優先。リアリティが消えていく。」(中谷彰宏)

クリスチャン・スレーター扮する主人公が、ある夜、女に出会う。
2人は恋に落ち、翌日、結婚。しかし、女はコールガールだった。
「タランティーノの映画では、殺し屋がめちゃくちゃ喋る。
対立する2人が、なぜか映画の議論になっていく。
リアリティがない。このわけのわからなさが、むしろ怖い。
リアリティが消えていく。面白さ優先。」と中谷さん。
デニス・ホッパー、ブラッド・ピット、ゲイリー・オールドマン、
クリストファー・ウォーケンと大物俳優たちが共演。
「歌舞伎っぽい。」と、中谷さんが評するのもわかる気がします。

○「ロマンチックとは、めちゃくちゃなこと。」(中谷彰宏)

買えばいいところを、命がけで、アラバマちゃんの服を取りに行く。
出くわした元ヒモを射殺。それを聞いたアラバマちゃんは涙。
悲しんだと思ったら、「殺してきたなんて、超ロマンチック」。
さらに、手に入れた麻薬を売って、新婚生活を営もうと考える。
「ロマンチックとは、コテコテの恋愛ではない。
ロマンチックとは、めちゃくちゃなこと。」と中谷さん。
理解不能な二人だけの世界が、ロマンチックの本質なのですね。

○「日本映画は死ぬ、ハリウッド映画は生き残るエンディング。」(中谷彰宏)

マフィアと警察から追われた主人公は、まさに絶体絶命のピンチ。
エンディングで、主人公を死なせるのか、それとも生き残らせるのか。
脚本・タランティーノと監督・トニー・スコットは揉めました。
「タランティーノは死ぬ、トニー・スコットは生き残るを主張。
日本映画は死ぬ、ハリウッド映画は生き残るエンディング。
フランダースの犬も生き返る。これでタランティーノは降りた。
このあたりも、ロマンチックでしょ。」と中谷さん。
こんなドタバタも含めての「トゥルー・ロマンス」なのかもしれませんね。

○「油断して観たら、泣いてしまった。」(中谷彰宏)

2本目の映画は「クール・ランニング」。
ボブスレーで活躍したジャマイカチームが主人公。
カルガリーオリンピックで実際にあった物語です。
「選択肢がたくさんあると、選り好みしてしまう。
選り好みすると、意外な当たり映画には出会えない。
ノーガードで、油断して観た映画。だから、泣いてしまった。」
この言葉で、期待値を上げてしまったかもしれませんね(笑)

○「コメディと感動ものは紙一重。一生懸命楽しんでいる。」(中谷彰宏)

短距離走でオリンピックを目指したジャマイカのアスリート。
転倒に巻き込まれて、出場権を逸してしまいます。
これは、自分たちの未来が閉ざされたようなもの。
悲嘆に暮れた彼らを救ったのがボブスレーでした。
南国ジャマイカに、まったく根ざしていないボブスレー。
一人の男の登場で、にわかに現実味を帯びてきます。
「コメディと感動ものは紙一重。一生懸命楽しんでいる。
ぶっちぎりのビリでも棄権しない。最後まで、あきらめない。」
スポ根コメディの名作、ぜひ、ご覧くださいね。

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月ナカ生活 コーディネーター・曽我清美