月刊・中谷彰宏「月ナカ生活」

あきらめなければ、道は開ける。

中谷流「悪あがき」人生術。

別冊・中谷彰宏183「諦めない所から、恋と冒険が始まる。」――『それでも恋するバルセロナ』『パピヨン』

しつこい。往生際が悪い。未練がましい。粘着質。悪あがき。
あきらめない人に対する評価は、つねに厳しいものです。
でも、「あきらめない」ことは精神力、胆力、覚悟の表れ。
脈がないからと、さっと引き下がらない。堂々と口説く。
映画「それでも恋するバルセロナ」のファンは、
男性が持つべき余裕と堂々ぶりを教えてくれます。
脱走して捕まり、何度投獄されてもまた脱走する。
映画「パピヨン」の主人公は不撓不屈の精神を教えてくれます。
そう、「あきらめる」ことは、飼いならされた大人の分別。
「あきらめない」人にだけ、道は開かれるのです。
大人の「悪あがき」の仕方、中谷さんから教わりました。

ゲスト:奈良巧さん(編集者)

【単品】別冊・中谷彰宏183

【データ版】別ナカ183 価格:1,700円(税込)

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○「ウディ・アレンの映画は、セリフがいい。都会的。」(中谷彰宏)

アカデミー賞に史上最多の24回ノミネートされた映画監督・ウディ・アレン。 「それでも恋するバルセロナ」は、ウディ・アレン監督のラブコメ作品です。 舞台はスペイン・バルセルナ、バカンスを過ごす、親友同士の美女2人。 一人はまじめなヴィッキー、もうひとりは自由奔放はクリスティーナ。 そこに現れたセクシーな画家ファン・アントニオ。 クリスティーナと発展すると思いきや、なんとヴィッキーと…… 「ウディ・アレンの映画は、セリフがいい。都会的。」と中谷さん。 速い展開についていくのが精一杯。修行になる物語です。

○「コソコソしない堂々感。ありがちな男にはない余裕。」(中谷彰宏)

出会ったその場で、画家は今から旅に出ようと切り出します。
「街を案内して、美味しいもの食べて、愛し合うんだよ」
ぬけぬけと言い放つ画家に、警戒感を強めるヴィッキー。
ヴィッキー「私、婚約しているの」
ファン「最後のチャンスじゃないか。人生を楽しまないと」
ヴィッキー「セックスの約束なんて、できないわよ」
ファン「今決めなくてもいいよ」
「この堂々感。ありがちな男にはない、この余裕。」と中谷さん。
「あきらめない」は、リアクションに表れるのですね。

○「動じない。引き下がるのは、へなちょこ。」(中谷彰宏)

「脈がなさそうだからと、『失礼しましたー』ではダメ。
引き下がるのは、へなちょこ。こういうときこそ動じない。
あきらめない男が試合をひっくり返す。」と中谷さん。
画家の異次元の存在感に、しだいに2人は変質していきます。
情動的なクリスティーナは、しだいに思索的になっていき、
思索的なヴィッキーは、しだいに情動的になっていきました。
芸術家は、人を変質させていく力を持っているのでしょうか。

○「漂流もので脱獄もの。だから、『パピヨン』にハマった。」(中谷彰宏)

「パピヨン」を演じるのはスティーブ・マックイーン。
金庫破りで捕まり、仲間に裏切られ、南米の孤島で強制労働へ。
ダスティン・ホフマン演じる「ドガ」は偽札作りの天才。
パピヨンは、服役囚ドガを引き込み、脱獄をはかろうとします。
「逃げて捕まって、逃げて捕まってという物語。爽快感なし。
漂流もので脱獄もの。だから、『パピヨン』にハマった。」
映画に爽快感は必須のものだというのは、思い込みでした。
壮絶な人間ドラマを背負い込む。これが映画修行なのですね。

○「何でも食べて、腕立て伏せして、生き抜こう。」(中谷彰宏)

送り込まれた南米ギアナの強制収容所。壁には「reclusion」。
「隔絶」という文字が服役囚のメンタルを叩きのめします。
「社会復帰はない。希望は捨てろという意味。
でも、パピヨンはあきらめなかった。
何でも食ってやる。腕立て伏せを始めた。」と中谷さん。
真っ暗闇の独房。這いずり回る虫を食べて露命をつなぐ。
そんな不屈の精神がパピヨンの真骨頂。
あきらめない――その大切さを教えてくれる映画です。

○「人生は、意外なところで助けてくれる人がいる。」(中谷彰宏)

いかにも悪者という、顔に入れ墨の男。
社会から隔離されて、やや剣呑なハンセン病患者。
一夜にして蒸発してしまった原住民たち。
心ならずも、つねに協力してくれるドガ。
彼らの存在なくしては、パピヨンの運命はそこで尽きていました。
彼らは、パピヨンの「あきらめない」その姿に打たれたのです。
生き延びるという情熱が、人々の協力を引き出すのですね。

○「生きるとは、あきらめないこと。」(中谷彰宏)

「パピヨン」は実話をもとにした映画です。
「パピヨン」こと、アンリ・シャリエールのその後を調べてみました。
ココナッツで作った袋にしがみつき、何日もしてから漂着。
そこで逮捕され、また監獄で強制労働に従事。1年後に釈放されました。
ベネズエラの市民権を手に入れ、地元女性と結婚し、レストランを経営。
1969年フランスに帰国し、「パピヨン」を出版。大ベストセラーに。
執筆した小説が映画化され、みずからそれに俳優として出演したり、
「パピヨン」撮影中に、スティーブ・マックイーンに面会したりと、
パピヨンの後半生も、まるで映画のような展開です。
「生きるとは、あきらめないこと。」そのものの生き様ですね。

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月ナカ生活 コーディネーター・曽我清美