月刊・中谷彰宏「月ナカ生活」

映画のセリフは、棋譜。

映画のセリフは、コピー。

恋愛映画で学ぶ、「跳躍」会話術。

別冊・中谷彰宏180「恋人を待つ間に、手紙を書こう。」――『もしも昨日が選べたら』『ある愛の詩』

ドラマティックな人生を決定づけるのは、会話力。
中谷さんの思想を学ぶにつれ、そう確信するようになりました。
同じ問いかけにしても、リアクションは十人十色。
ジェニー「どうせ、お金持ちのぼんぼんでしょ?」
オリバー「いや、懸命な苦学生だよ」
ジェニー「それは私よ。誘ってもだめよ」と跳躍。
オリバー「誘わないよ」
ジェニー「それがおバカよ」と、またもや跳躍。
映画「ある愛の詩」のやりとりは、まさに将棋のつばぜり合い。
ジェニーに圧倒されながらも、しだいに力量をつけていくオリバー。
恋愛とは、リアクションをめぐる格闘技なのかもしれません。
「いまさら恋愛ものなんて」と思うのは、もったいない。
「恋愛もの」は、会話術の鍛錬の場だったのです。

ゲスト:奈良巧さん(編集者)

【単品】別冊・中谷彰宏180

本編の一部を無料試聴いただけます。

【データ版】別ナカ180 価格:1,700円(税込)

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○「映画にA級、B級はない。観方にはある。」(中谷彰宏)

「別ナカは、メジャーな映画とB級映画の二本立て。
メジャーではないB級にも、面白い映画はたくさんある。
作品に、A級B級はない。観方にA級B級はある。」と中谷さん。
今回ご紹介するのは「もしも昨日が選べたら」と「ある愛の詩」。
どちらも観ましたが、冒頭から全力で集中。
セリフには、自分だったらどうするかを考える。
「別ナカ」修行で、だいぶA級の観方ができるようになりました。

○「リモコン押したら、ストップモーション。映画的でしょ。」(中谷彰宏)

「もしも昨日が選べたら」の主人公マイケルは、ワーカホリック。
奥さんや子どもたち、そして、おじいちゃんやおばあちゃん、
さらにはペットへの対応に、日々てんてこ舞いの建築士。
そんな彼が、ひょんなことから手に入れた謎のマルチリモコン。
このリモコンで、リアルの世界をストップモーションさせたり、
早送りしたり、さらには過去の映像を再生できることを発見。
彼はしだいに面倒なことを回避する習慣が身について――

○「善人は報われる。ただし、正しい選択をしたら。」(中谷彰宏)

ネタバレになるので、ストーリーについては、これ以上ふれませんが、
「善人は報われる。ただし、正しい選択をしたら」
というフレーズが、本作品のメッセージとして浮上してきます。
マイケルは仕事にも家庭にも一生懸命でしたが、「選択」を誤りましした。
禁断のマルチリモコンを「使わない」という選択もできたのです。
でも、そこは人間、誰しも安直に流されるものです。
マイケルの弱さを描き出すことで、私たちの「選択」に警鐘を鳴らす。
ユーモアたっぷりでありながら、深い学びを与えてくれる名作です。

○「先の先を読む。将棋のような会話をしよう。」(中谷彰宏)

2本目の映画はご存知、「ある愛の詩」です。 オリバーは、大学図書館で出会ったジェニーを見初めます。 ジェニー「どうせ、お金持ちのぼんぼんでしょ?」 オリバー「いや、懸命な苦学生だよ」 ジェニー「それは私よ。誘ってもだめよ」 「唐突だよね。この飛躍。ここから『誘わないよ』ときて、 『それがおバカよ』と返す。大人だよね。」と中谷さん。 ジェニーの切り込み、ぜひご覧ください。

○「パスをしない。会話は、ドリブルで突破する。」(中谷彰宏)

「しばらく会えない」と切り出すジェニー。 「えっ、なぜ?」とオリバー。そこでジェニーは「明日までね」。 雨のなかを歩く二人。「いまに君も愛を告白する気になるよ」 「いま、するわ」とさらに上手の技を決めてくるジェニー。 「パスをしない。会話は、ドリブルで突破する。 セリフ一つ一つが将棋でしょ。恋愛ものはここがいい。」と中谷さん。 映画のセリフは、コミュニケーション巧者の棋譜。 しっかり学んでいきたいですね。

○「『どういう意味?』は禁句。質問はしない。」(中谷彰宏)

腕にくるまれながら、二人はそれぞれ本を読んでいます。
オリバーが話しかけると、「静かに。今いいところなんだから」。
そこから「愛してるわ」と反転させるジェニー。
荒行を通じて、しだいにオリバーも熟練してきました。
ジェニーが唐突に「私、パリに行くの」と切り出すと、
一瞬言葉に詰まりながらも「結婚しよう」と切り返します。
「『どういう意味?』は禁句。質問はしない。」と中谷さん。
修行を積むことで上達するのが会話力なのですね。

○「愛とは、決して後悔しないこと。」(中谷彰宏)

父親の反対を押し切って、結婚した二人に、
あまりにも残酷な悲劇が訪れました。
「愛とは、けっして後悔しないこと。
Love means never having to say you're sorry.
恋とは『ごめんなさい』と言わないこと。
僕は、スクリーンプレイライターをやりたかった。
セリフだけ書く係。セリフが好き。話すコピーがセリフ。
自分だったら、どう返すか、つねに考えている。」と中谷さん。
中谷さんは、映画はコピーの学びの場だったのですね。

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月ナカ生活 コーディネーター・曽我清美