月刊・中谷彰宏「月ナカ生活」

映画で学ぶべきは「会話」。

テンポよく展開する、

中谷流・セリフ鑑賞術。

別冊・中谷彰宏176「背伸びをしよう。」――『スーパーマン』『昼下がりの情事』

「ピンクの下着はお好き?」と聞かれれば「大好きだよ」。
「飛ぶスピードはどれくらい?」と聞かれれば、抱き上げて飛び立つ。
「あなたピーターパンなの?」と問われれば「ピーターパンは子供と飛ぶんだよ」。
めいっぱいのリアクション、具体的に行動に移す、教養あふれる返し。
映画「スーパーマン」から学ぶべきもの、それは大人のリアクション。
もう1本は「昼下がりの情事」。オードリー・ヘップバーンの主演作。
こちらも、会話のテンポと深みが味わえる名作です。
「次の展開」に行くための会話術、中谷さんから教わりました。

★こんな方にお奨めです♪

□キャラにメリハリをつけたい方。
□乙女心がわからない方。
□オードリー・ヘップバーンを味わい尽くしたい方。

ゲスト:奈良巧さん(編集者)

【単品】別冊・中谷彰宏176

本編の一部を無料試聴いただけます。

【データ版】別ナカ176 価格:1,700円(税込)

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○「『かっこいいルパン』になるのは、一瞬。」(中谷彰宏)

中谷少年の将来の夢は「ルパンになること」でした。
「ふだんは高音で『不二子ちゃーん』のルパンだけど、
一瞬、低音で『面白くなってきた』というセリフが出てくる。
かっこいいルパンになるのは、ほんの一瞬。」と中谷さん。
ふだんのルパン3世はおちゃらけていて、おとぼけキャラです。
ずっこけキャラが変身する。この落差に、私たちは魅了されます。
ルパンから「落差」で魅了する技法を体得したいですね。

○「カメラにウィンク。この瞬間、この映画の世界観に惹き込まれた。」(中谷彰宏)

映画では、カメラ目線は御法度とされているのだそうです。
ところが、映画「スーパーマン」の冒頭では、カメラにウィンク。
「この瞬間、この映画の世界観に惹き込まれた。
この世界観でいくんだなという覚悟が伝わってきた。」と中谷さん。
今回の1本目は「スーパーマン」です。
じつはこの映画は、大人の立ち居振る舞いを学ぶ教材。
知られざる「スーパーマン」のダンディズムをぜひ。

○「『好き』ではない。『大好き』でノリがよくなる。」(中谷彰宏)

「スーパーマンは、パワーというより、対話力がすごい。
『ピンクの下着は、好きですか?』と聞かれれば『大好きだよ』。
『空飛ぶ速度は?』と聞かれば、抱き上げて飛び立つ。
『あなた、ピーターパンなのね』とささやかれれば、
ピーターパンは、子供と飛ぶんだよ』と大人の切り返し。
パーンパパンというテンポ。とにかく大人。」と中谷さん。
「スーパーマン」で、大人のリアクションを学びましょう。

○「怒らないし、気遣いもある。悪にも、品格が必要。」(中谷彰宏)

主人公の敵役、スーパーヴィランを演じるのがジーン・ハックマン。
「ドアを蹴破って入るスーパーマンに、まったく怒りをあらわにせず、
『ドアの弁償は、弁護士から連絡させるからね』と紳士的な対応。
さらには、召使いに『ケープをお預かりして』と礼儀正しい。
悪怒らない。悪役にこそ、品格が欲しい。」と中谷さん。
その手下の「悪の女」もスーパーマンに恋をしてしまいます。
悪役を「悪」として描かないところも、大人の映画なのですね。

○「若気の至りは、リアリズム。背伸びは、想像力。」(中谷彰宏)

オードリー・ヘップバーン扮する主人公は・アリアーヌ。
私立探偵である父親の操作記録を盗み読みして、
「大人の世界」を知ろうとする、19歳の音楽学校生です。
そこに現れる、年上の魅力的なプレイボーイ・フラナガン。
彼に甘く見られないために、一生懸命背伸びします。
「背伸びは想像力。若気の至りはリアリズムに走ってしまう。
想像のふくらましがない。いっしょに想像を共有したい。」と中谷さん。
いつしか、百戦錬磨のフラナガンもヤキモチを焼き始めました。
2本目は「昼下がりの情事」。見どころは「想像力」のようです。

○「カルテットは観客目線。神様目線。」(中谷彰宏)

「昼下がりの情事」でコミカルな役割を演じているのが私設楽団。
4人のカルテットが、つねにフラナガンに侍り、演奏しています。
ホテルの部屋、池ではボートの上で、さらにはサウナの中で。
「酸いも甘いも噛み分けられないと、大人のコメディは味わえない。
カルテットはすべてのことをわかっている。
神様目線。観客目線。」と中谷さん。
三谷幸喜さんもリスペクト。ビリー・ワイルダーの世界をぜひ。

○「タイトルバックは、一番大事。モティーフが現れている。」(中谷彰宏)

「冒頭、パリの街。メイドさんがカーテンを閉めている。
幕が閉まるということは、お芝居の隠喩。
さらには、内側で愛しあっていますよ、というメッセージも。
僕たち観客は、カーテンの隙間から中を覗き込むという趣向。
映画の約束事やモティーフがタイトルバックで表現されている。」
タイトルバックといえば、飲み物とかを準備するための時間。
中谷さんのレクチャーを受けるまで、そう思っていました(笑)
でも、タイトルバックにこそ主題が込められているのですね。

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月ナカ生活 コーディネーター・曽我清美