月刊・中谷彰宏「月ナカ生活」

いま、この瞬間を生き切る。

「年齢」を超越する、ロマンチック人生術。

別冊・中谷彰宏175「ロマンチックは、リアルの中にある。」――『バナナトリップ』『ベンジャミン・バトン』

素敵な女性と出会いたい!――その一心で非モテくんはクルーズ船に。
ところが、それは、ゲイの出会いのための船旅でした。
一方、生まれ落ちた瞬間、死を直面にした赤ちゃん。
ところが、不思議なことに、年月を重ねるごとに若返っていく主人公。
「こけし」と「ジャズ」同様、今回ご紹介の2作品も突拍子もない組み合わせです。
でも、いずれも、この瞬間を生き切るという点では通底しているようです。
いつまでも、女性を追いかけてながら、「男」を完全燃焼したい。
いつ死ぬかわからない恐怖のなか、今日一日を生き切りたい。
「生」を完全燃焼させる心構え、中谷さんから伺いました。

★こんな方にお奨めです♪

□想定外の状況でも楽しみたい方。
□いいかたちで年齢を重ねたい方。
□ロマンチックな人生を送りたい方。

ゲスト:奈良巧さん(編集者)

【単品】別冊・中谷彰宏175

本編の一部を無料試聴いただけます。

【データ版】別ナカ175 価格:1,700円(税込)

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自動配信ではありませんので、配信に最長1日かかります。

【CD版】別ナカ175 価格:5,000円(税・送料込)

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○「映画は、期待値を上げないで観よう。」(中谷彰宏)

映画「バナナトリップ」はゴールデンラズベリー賞受賞作。
ゴールデンラズベリー賞って何?――と思われる方が大半でしょう。
同賞は、アカデミー賞前夜に発表される「最低作品」賞。
「劇場未公開だけどDVDにはなっている。超マニアック。
最低と言われる映画は、絶対観たほうがいい。
映画は、期待値を上げないで観よう。」と中谷さん。
私もまったく期待しないで観たせいか、けっこう楽しめました。

○「ジャッジではなく、発見。」(中谷彰宏)

非モテとモテの二人組、出会いを求めてクルーズ船の旅に。
船室に入ると、ダブルベッドにハート型の枕。そして、変な位置の鏡。
女性との出会いを期待して乗り込んだのは、なんとゲイクルーズでした。
「降ろしてくれえ~」と泣き叫んでも、もう手遅れ。
二人は泣く泣く「バナナトリップ」に旅立ちました。
「ロゼリン・サンチェスは超美人。B級映画には美人がいる。
美人を追いかけると、面白い映画に出会える。
ジャッジではなく、発見。面白い所を自分で探そう。」と中谷さん。
期待値の低い映画を観て、面白さを探し出しましょう。

○「設定には、リアルさは必要ない。」(中谷彰宏)

ゲイだらけのクルーズ船に、ビキニ美女軍団が漂着。
ありえない設定ですが、ここから物語は急展開していきます。
「設定は突拍子ないけれども、それを乗り越えるリアルさがある。
仲直りで言い訳してはだめ。返さなければいけなくなる。
謝ってもだめ。仲直りはキス。言葉を超える。」と中谷さん。
設定はぶっ飛んでますが、描写はリアルな「バナナトリップ」。
「まず、借りないでしょ」という本作、皆さんいかがでしょうか。

○「映画『ベンジャミン・バトン』のテーマは、年齢。」(中谷彰宏)

ベンジャミン・バトンは、老人のような容姿で生まれてきました。
産後、母親は死去。醜さに幻滅した父親は老人ホームに置き去り。
不思議なことに、ベンジャミンは歳をとるごとに若返ってゆきます。
「主人公はブラッド・ピット。CGで合成して、高齢者を演じた。
ブラピって、いい役者だなあと思った。」と中谷さん。
冒頭では、死を目前にした老人だったベンジャミンが次第に若返る。
「ベンジャミン・バトン」のテーマは、年齢だったのです。

○「道は違うけれど、行くところはいっしょ。」(中谷彰宏)

いきなり「老人」として生を受けたベンジャミン・バトン。
精神はまだ子供でした。ベンジャミンは養母にこう尋ねます。
「僕はいつまで生きられるの?」
「いま生きていることに感謝しなさい。
道は違うけれど、行くところはいっしょ。生きて死ぬということ」
「老人ホームが舞台だから、毎日のように人が死んでいく。
でも、亡くなったシーンは描かない。これが映画的表現。」と中谷さん。
重ねる年齢もあれば、遡る年齢もある。
「歳」というものについて考えさせられる作品です。

○「成長は、ある日突然やって来る。」(中谷彰宏)

ひょんなことから、ベンジャミン・バトンは施設を出て冒険に出ます。
タグボート乗りの船長のもとでアルバイトを始め、
船長に連れられて、売春宿で女性を買い、
さらには、実父と出会い、バーでウィスキーを飲みました。
「金を稼ぐということは、どういうことか理解した。
夢は金で買える。成長は不思議だ、ある日突然やってくる」とベンジャミン。
そんなとき、「少年」時代に仲良くしていたデイジーが現れ――

○「ロマンチックは、リアルの中にある。」(中谷彰宏)

「老い」というリアルをファンタジーのように描いた作品、
それが「ベンジャミン・バトン」といえそうです。
「おとぎ話を、ドキュメンタリーのように表現している。
無理な話に、猛烈なリアリティを持たせる。
リアルを否定しては、ならない。
リアルの中に、ロマンチックがある。」と中谷さん。
リアルにあるロマンチック、ロマンチックにあるリアル。
両者との感応が、映画の醍醐味なのですね。

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月ナカ生活 コーディネーター・曽我清美