月刊・中谷彰宏「月ナカ生活」

最良の日々は、この先の人生に訪れる。

フランス映画で学ぶ、人生100年恋愛術。

別冊・中谷彰宏164「目撃者」「男と女」――一緒に、脱走しよう。

53年ぶりのリメイク作品、映画「男と女 人生最良の日々」。
サブタイトルは、詩人・ヴィクトル・ユーゴーの言葉が由来。
「最良の日々は、この先の人生に訪れる」という意味です。
80代ともなると、人生の終末に向けて準備する段階。
でも、アンヌとジャンは違いました。
50年ぶりに再会するや、いきなり通い合う心情と情動。
情を交わしあった男女だからこそ、到達できる境地かもしれません。
「いっしょに脱走しよう。80代が、楽しみだよね。」と中谷さん。
80歳で恋に落ちるための準備、中谷さんから教わりました。

★こんな方にお奨めです♪

□「説明」を期待してしまいがちな方。
□フランス映画の鑑賞法を学びたい方。
□年を取るのが怖い方。

ゲスト:奈良巧さん(編集者)

【単品】別冊・中谷彰宏164

本編の一部を無料試聴いただけます。

【データ版】別ナカ164 価格:1,700円(税込)

※メールでデータをお送りします。

自動配信ではありませんので、配信に最長1日かかります。

【CD版】別ナカ164 価格:5,000円(税・送料込)

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○「説明が多いと、緊張感がなくなる。」(中谷彰宏)

映画「目撃者」の冒頭。帽子を目深にかぶる若い男。
クルマに給油中、なぜか音楽を大音量にする――
「説明が多い映画は、つまらない。
説明が丁寧だと、緊張感がなくなる。
韓国映画は冒頭がうまい。緊張感を与えてくれる。
文章もどれだけ我慢できるか。半分は書き手、半分は読み手。」
説明の少なさは、集中力を高めるための装置だったのですね。

○「落ち度なしの不条理が、ヒッチコックのパターン。」(中谷彰宏)

たまたま事件を目撃してしまった、マイホームパパの主人公。
犯人に目をつけられ、家族が危険にさらされることに。
「見なかった」ことにして家族を守るか、それとも通報するか。
そんな「理不尽」に、主人公は追い込まれます。
「なんの落ち度もない人が、連続殺人鬼の犠牲になる。
これは、ヒッチコックや松本清張のパターン。」と中谷さん。
「理不尽」への腹の括り方、映画で鍛錬しましょう。

○「凶悪犯より、普通の人のがよっぽど怖い。」(中谷彰宏)

以前取り上げた韓国映画「新感染ファイナル・エクスプレス」。
ここでも、ゾンビよりも怖い、一般人の行動に戦慄しました。
本作「目撃者」でも、凶悪犯より怖い、一般人が登場します。
マンション価格が下がるからと、事件を封印しようとする住人。
「助けてー」と叫んでも、誰一人顔を見せない住人。
転居する主人公に発せられたのは「いくらで売却できましたか」。
「凶悪犯より、ふつうの人のがよっぽど怖い。」と中谷さん。
韓国映画は、人間の心の闇をあぶり出してくれますね。

○「脚本は設定だけが、ヌーヴェルヴァーグ。」(中谷彰宏)

「男と女」は1966年制作のフランス映画。監督はクロード・ルルーシュ。
「ダバダバダ…」のスキャットでおなじみですね。
「手持ちカメラ。脚本は設定だけ。これがヌーヴェルヴァーグ。
学生時代、こういう映画いいな。おしゃれだなと思った。」と中谷さん。
ルルーシュ監督は、インタビューで、こう回想しています。
「当時、私は若かったので、苦しんだ経験を持つ女性を
幸せにしてあげられると思ったのです。
苦しみを知っている女性にとって、愛は恵みのようなもの」
ヌーヴェルヴァーグの「若さ」を体感してみませんか。

○「続編のために、53年前の映画があった。」(中谷彰宏)

あれから53年、当時のキャストが再集結して、続編が撮られました。
それが、「男と女 人生最良の日々」です。
「このために、66年の映画があったんじゃないかと、びっくりした。」と中谷さん。
<主人公の2人が再会するシーンは、自然に描くためリハーサルなしで撮影された。
監督自身、このシーンには涙したという。「愛の強さを示す最も重要なシーンで、
うまくできるかどうか最も怖かったシーンでもあった」と振り返った>(産経新聞)
「(ルルーシュ監督お気に入りなのが)「2人で車に乗って再出発していくシーン。
まるで若者同士という感じ。この映画自体が前向きでポジティブな作品なんだ」
人生百年時代の「恋愛」のキーワードは「再会」にありそうです。

○「カットした時点で、作為がある。」(中谷彰宏)

クロード・ルルーシュのインタビューにこんな一節があります。
「俳優が演じているのか、演じていないのか、私にはすぐにわかります。
演技をしていると思ったら、そこでストップをかけます。
私はリハーサルからすべてを撮り続けます」(「映画.com」より)
「カットした時点で、作為がある。ドキュメンタリーなんだよ。
フィクションとの境目なんてない。」と中谷さん。
「男と女」は、制作におけるドキュメンタリー性に注目しましょう。

○「80代が、楽しみ。」(中谷彰宏)

「いつも、今が最高に素晴らしいのだ」とルルーシュ監督。
80代なんて、人生の終末に向けての準備段階。
そんなふうに捉えている人もいるかもしれません。
でも、それでは「今が最高に素晴らしい」という心境になれません。
これから先、どんな「再会」があるかわかりません。
「80代が、楽しみだよね。」と中谷さん。
その「人生最良の日々」に向けて、日々映画修行していきたいですね。

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月ナカ生活 コーディネーター・曽我清美