月刊・中谷彰宏「月ナカ生活」

衰えてきたら、味わえる。

新しい美に出会える、

中谷流・芸術品鑑賞術。

別冊・中谷彰宏146「雅と匠を、味わおう。」――見えないものを味わう鑑賞術

毎日がイキイキしていない方。ドキドキする出会いのない方。
それは「美」にふれる機会が少ないからかもしれません。
美しい女性に興奮するのも、美を尊ぼうという人間の本能。
映画や絵画をみて感動するのと、根底は同じなのです。
老若男女、人は誰しも、美しいものを愛します。
美しいものにふれたとき、人間の魂は躍動するのです。
ところが、衰えを理由に、それを封じ込めてしまう人もいます。
たった一度の人生、それではあまりにももったいない。
衰えてなお、盛んになる生き方術、中谷さんに伺いました。

★こんな方にお奨めです♪

□毎日に、ワクワクを実感できない方。
□衰えていく自分に焦っている方。
□芸術について知見を深めたい方。

ゲスト:奈良巧さん(編集者)

【単品】別冊・中谷彰宏146

本編の一部を無料試聴いただけます。

【データ版】別ナカ146 価格:1,700円(税込)

※メールでデータをお送りします。

自動配信ではありませんので、配信に最長1日かかります。

【CD版】別ナカ146 価格:5,000円(税・送料込)

最高45%引き! 特典たっぷり! 定期受講に便利!

○「書道展に行って、ヘトヘトになろう。」(中谷彰宏)

掛け軸や書画に凝っている友人が、こう言いました。
「書いた人の気迫が伝わってきて気持ちいい」
今回、中谷さんも、書について語っていらっしゃいます。
「絵より、書のほうがエネルギッシュ。
気持ちをトレースできるから、入り込める。
書道展に行くと、ヘトヘトになる。」
寺社仏閣、美術館、博物館、そして書道展。
気の向くまま出かけてみて、いい汗流したいですね。

○「極め尽くした人は、孤独。」(中谷彰宏)

「同じレベルで共感できる人は、ごく少数。
みうらじゅんさんと、いとうせいこうさん。
二人が出会うまで、どれだけ孤独だったか。」と中谷さん。
「最近、現代アートに興味が出てきて――」という人なら、
たくさんいるので、話し相手にも困らないでしょうが、
「小学校の頃から、まつろわぬ仏像を研究していて――」
という人になれば、ともに語り合える人はほとんどいません。
「極め尽くした人は、孤独。」と中谷さんは指摘しています。
孤独と極め尽くすことは、トレードオフの関係なのです。

○「芸術は、雅と巧の関係。」(中谷彰宏)

こんにちの日本文化の原型は、室町文化といわれています。
絢爛豪華の北山文化は足利義満、質素な東山文化は足利義政。
この2人によって、室町文化は確立しました。
「三代将軍・義満の雅と八代将軍・義政の匠。
武力で政権を掴んでも、芸術で治めなければ滅んでしまう。
足利幕府も信長も、文化で統治しようとした。」と中谷さん。
歴史の知識を身につければ、文化を見る目も変わってきますね。

○「雅がないと、侘び寂びが立たない。」(中谷彰宏)

金閣寺に代表される絢爛豪華な北山文化。
銀閣寺に代表される侘び寂びの東山文化。
この両極端の文化はなぜ、室町文化と総称されるのでしょうか。
「東山文化の『質素』は貧乏くさいのとは違う。
あえて豪華にしないというお洒落。
雅がないと、侘び寂びが立たない。」と中谷さん。
室町文化の凄みは、雅と匠という両極の止揚にあるのですね。

○「エロい気持ちは、美に惹かれる芸術的感性。」(中谷彰宏)

エロースとは、自己中心的で衝動的な愛のことを指します。
このエロースに、新しい意味付けをしたのがプラトンです。
プラトンは、「肉体」へ愛から「魂」への愛、そして「知識」。
この3段階で、エロースを解釈し直しました。
「エロい気持ちは、美に惹かれるということ。
美を極めることは、祈りにつながる。」と中谷さん。
エロは、美への憧れ。エロに磨きをかけていきましょう。

○「身近なところに、美を見つけ出そう。」(中谷彰宏)

名もなき職人から生み出された工芸品に美を見出したのは、
民藝運動の父・柳宗悦です。
柳は「匠」の美を再発見し、思想として昇華させた人物。
古くは千利休も、身近なところに美を見い出し、
その精神を侘び茶として大成させました。
「紅葉は裏から見る。陽光に映えて葉脈がとてもきれい。
身近なところに、美を見つけ出そう。」と中谷さん。
美術館で美にふれた後は、身近な美を探してみましょう。

○「衰えてきたから、味わえる。」(中谷彰宏)

男性機能の衰えは、誰しも避けて通れないようですね。
煎じ詰めれば、動脈硬化の初期現象ということになるようですが、
「まだまだ現役」と元気な男性にはショックなことと思います。
「フニャフニャになってから、プレーは進化する。
ビンビンは絢爛豪華な北山文化。衰えてきたら侘び寂び。
フニャフニャだから、今この瞬間の美を味わえる。」と中谷さん。
肉体の衰えは、悲しむべきことではありません。
そのぶん、新しい美を発見する感性が磨かれるのです。

**

月ナカ生活 コーディネーター・曽我清美